2022年(令和4年) 7月24日(日)付紙面より
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「土用の丑(うし)の日」に合わせ鶴岡市の湯田川温泉で22日夜、江戸時代から続く「湯田川温泉神楽」が上演され、宿泊客や地元住民が獅子やひょっとこのユーモラスな踊りを楽しんだ。
古くから土用の丑の日はお湯が生まれ変わるという言い伝えがあり、前日と当日の2日間、同地区の由豆佐売(ゆずさめ)神社(土岐秀昭宮司)で清浄祭を行っている。この日に湯治をすると「風邪をひかない」「夏バテしない」などの効能があるとされる。湯田川温泉神楽は、宿泊客を楽しませようと、20―70代の地元住民24人でつくる保存会(大井康博会長)が清浄祭に合わせて上演している。
コロナ禍で3年ぶりの開催となったこの日、午後8時すぎごろから共同浴場「正面湯」前で上演。50人ほどが見物に訪れた。太鼓や笛、三味線の音色に合わせ、獅子が勇壮な舞を披露。頭をかまれて泣き出す子どもがいたり、獅子とひょっとこの楽しい掛け合い踊りがあったりと、会場は笑いに包まれていた。
酒田市から子ども2人と訪れた湯田川出身の佐藤友香さん(35)は「毎年見ていた夏の風物詩が久しぶりに見れて良かった。獅子は迫力以外にも、耳が動いたりしてかわいさもあって好き」と話した。23日夜も上演予定。
湯田川温泉では今年、酒井家庄内入部400年を記念し、9月中旬から10月初旬の毎週土曜日、神楽の上演を予定している。
2022年(令和4年) 7月24日(日)付紙面より
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遊佐町の遊佐高校(佐藤りか校長)の3年生16人が21日、ブルーベリーを栽培する遊佐町吉出のいけだ農園を訪問、農園主の池田弘一さん(68)の指導で収穫作業を体験した他、4種を食べ比べ。生徒たちは今後、同農園を広くアピールするキャンペーン活動などに取り組む。
就職希望者向け課程「地域共生系列」を選択する3年生を対象にした交流授業の一環。今年5月には池田さんが同校を訪問してブルーベリーに関する授業を展開、翌月には池田さんの農園を見学した。
この日は生徒たちと共に佐藤校長はじめ教員が参加。臂曲集落の6カ所計1・2ヘクタールで3200本のブルーベリーを栽培している池田さんは冒頭、「ブルーベリーはデリケートな果物。軸の部分が枯れているのが食べ頃」と。生徒たちは広大な農園に入り、白い手袋を着けて収穫作業を体験、選定後は酸味と甘味のバランスが良い「プリマドンナ」、500円玉大と大粒の「チャンドラー」といった品種を食べ比べ、「甘い」「おいしい」と歓声を上げていた。
同町白井新田のしらい自然館に場所を移して行われた質疑応答で、生徒たちから「ぜひ農園のPRを手伝わせてほしい」という声が上がり、池田さんは「大きく完熟したものを出荷するという夢があり、これまで販売促進に向けたPRやキャンペーンは二の次と考えていた。良いアイデアがあれば歓迎、ぜひお願いしたい」と語った。
これを受けて生徒たちはこれまでの学びを生かし、農園の販促キャンペーンなどについて検討していくことになった。
池田さんは「地元・遊佐でこのような体験をし、高校時代の良い思い出になったのでは」と話した。