2022年(令和4年) 1月21日(金)付紙面より
ツイート
酒田市で新型コロナウイルス感染拡大傾向が続いている。19日にはこれまでで最も多い幼児から90代まで男女25人の感染が確認され、今年に入ってからの感染者は20日現在、113人に上る。新型コロナワクチン接種ができない小児(11歳以下)など20代以下の若年層で広がりを見せる一方、特別養護老人ホームでは園内クラスターの発生も。感染経路がある程度把握できている点から市は市中感染の可能性は低いとみているが、予断を許さない状況は続きそうだ。
同市では昨年10月1日を最後に、翌2日から今月4日まで約3カ月にわたって感染者ゼロが続いた。しかし、今月5日に3人の感染が判明して以来、16日以降は10人以上という日が続き、19、20日と2日続けて20人超の感染が確認されている。若い世代での感染が目立ち、市内では20日現在、小・中学校各1校、保育施設4カ所、学童保育所1カ所が休止となっている。
感染拡大の要因として市危機管理課は、感染した時期、感染者の行動歴などから年末年始で人の動きが活発化したこと、帰省客との飲食機会の増加などを挙げ、「市中感染も懸念されるが、現時点では感染経路がある程度把握できている」との認識を示している。
感染拡大・重症化防止の切り札ともいえる新型コロナワクチンの3回目追加接種に関し、市は2回目までと同様の体制を構築。来月1日(火)から順次予約案内を行い、集団接種は同12日(土)から市平田農村環境改善センターで実施する予定。かかりつけ医などでの個別接種は同1日から。
新型コロナ感染者が相次いで確認されていることを受け丸山至市長は「ワクチンがいまだ接種できない11歳以下の子どもたち、中和抗体の低下が指摘される高齢者への感染拡大が懸念され、医療のひっ迫が現実化する恐れもある」とし、▽3密の回避▽マスクの着用▽手洗い・手指消毒の徹底―をあらためて呼び掛けた上で、「感染拡大が少しでも抑えられるよう市としてあらゆる策を講じていくので理解・協力をお願いしたい」とコメントを出した。
2022年(令和4年) 1月21日(金)付紙面より
ツイート
県金峰少年自然の家(鶴岡市)の分館・海浜自然の家(遊佐町)で現在、冬季休館明けの5月の完成に向けてオリジナルの「顔出しパネル」作りが行われている。作業にあたっているのは東北公益文科大(酒田市)の女子学生3人。モチーフは昨年2月に再認定を受けた鳥海山・飛島ジオパーク、子どもたちに人気の戦隊ヒーローで、学生たちは「より多くの利用者から楽しんでもらいたい」と製作にも力が入っている。
金峰少年自然の家は昨年6月、鳥海山・飛島ジオパーク推進協議会(会長・市川雄次にかほ市長)とパートナーシップ連携協定を締結。同8月に実施した自然の家の恒例イベント「わんぱく自然塾―夏の巻」の際には、協議会の全面協力を受けて参加者がジオパークについて学ぶ講座も取り入れられた。
海浜自然の家は昨年10月以降、冬季休館中。今年5月16日(月)の再開に向け今回、より多くの利用者からジオパークについて興味を持ってもらおうと、高橋瑞穂研修主査が顔出しパネルの製作を企画。「製作には若い感性が必要」と考えた高橋主査は公益大地域共創センターに依頼し、一緒に活動してくれる学生ボランティアを募った。
この呼び掛けに3年の工藤紗希さん(20)と松本茉亜子さん(21)、2年の三ケ田珠美子さん(20)の3人が応じ高橋主査と共に昨年11月、「顔出しパネル製作プロジェクト」がスタート。鳥海山・飛島ジオパークと戦隊ヒーローをモチーフとして4人で考え出したのは、▽火山レッド▽イヌワシブラウン▽かまいそブラック▽サーモンピンク▽まるいけグリーン―の5体。「いずれも非公認キャラクター。協議会は黙認している」(高橋主査)と笑う。
学生たちは週に1回、海浜自然の家に集まって自然の家スタッフと共に縦1・8メートル、横0・9メートルの木の板に下絵を書き、色を塗っている。リーダーの工藤さんを中心に学生たちは看板に添えるロゴマークも考案した。
名所にちなみ16体 製作参加者募る
同町吹浦の名所「十六羅漢岩」にちなみ、顔出しパネルは▽飛島ブルー▽オレンジサンセット▽砂丘イエロー―など最終的に16体そろえる予定という。高橋主査は「地域の人と共につくり上げる自然の家を目指したい。再開以降、ジオパークについて学ぶ体験活動を広く展開していけたら」と話した。
金峰少年自然の家では一緒に製作してくれるボランティアを広く募集している。対象は小学生から一般までで。
海浜自然の家を会場に作業日は主に土曜日の午後を予定している。問い合わせなどは県金峰少年自然の家=電0235(24)2400、または海浜自然の家=電0234(77)2166=へ。