2023年(令和5年) 3月12日(日)付紙面より
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広く庄内地域一円の華道愛好者で組織する華道家元池坊酒田支部(遠田和子支部長)の創立80周年、同支部青年部の創立30周年を記念した花展(荘内日報社など後援)が11日、酒田市の出羽遊心館で開幕。初日から大勢の市民らが訪れ、作品に見入っている。
江戸期に北前船の往来で栄えた酒田には早くから華道文化が伝わり、図集のやりとりなどを通し直接、家元から指導を受けることもあったという。本部認可から80周年を迎えた酒田支部は今回、「つなごう、花のこころ」をテーマに掲げて記念花展を企画した。
庄内地域在住の教授・会員計63人が1人1点ずつを出展。2間続き和室(研修室)の舞台中央に伝統的な花形「立花(りっか)」、周囲には枝の垂れ具合が絶妙な「生花(しょうか)」を配置。桃の花、紫色のアイリス、枝垂れ桜などを縫うように凛と伸びる松の鮮やかな緑が印象的。
遠田支部長は「花材や住宅様式の変化で生け方も変わっている。今回は伝統的な生け方とともに、新しい形の作品も並ぶ。それぞれ堪能してもらえたら」と話した。展示は12日午後5時まで。同日にはいけばな体験コーナーもある。