2023年(令和5年) 6月22日(木)付紙面より
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鳥海山(2236メートル)に花の季節が訪れた。7合目の御浜周辺では、純白のハクサンイチゲや鮮やかな黄色のミヤマキンバイが大きな群落を形成。東鳥海の南西斜面に浮き出た「花の字雪渓」と相まって、この時季限定の絶景が広がっている。
「花の百名山」(田中澄江著)にも選ばれている鳥海山。6?7月は雪が解けた場所から、清らかなチングルマやピンク色の愛らしいイワカガミ、薄紫色でとても小さく見逃しがちなタチツボスミレといった高山植物が次々と芽吹き、かれんな花を咲かせる。
中でも、御浜手前の長坂道丁字分岐付近には大きなお花畑が出現する。好天に恵まれた20日は、遊佐町の大平口や秋田県にかほ市の鉾立口から入山した登山者が、花で彩られた登山道を気持ちよさそうに歩く光景が続いていた。
山頂直下の御室小屋、御浜小屋はともに宿泊可能。今季は7月2日に営業を開始する。問い合わせは鳥海山大物忌神社社務所=電0234(77)2301=へ。