2023年(令和5年) 7月14日(金)付紙面より
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新暦のお盆入りの13日、鶴岡市の市街地の各寺院には墓参りの家族連れなどが訪れた。梅雨の晴れ間で夏の日差しが照り付ける中、墓に季節の花を供え、墓前で手を合わせる姿が見られ、夕方にかけ「先祖供養の一日」が続いた。
お盆の墓参りは全国的には8月に行う地域が多いが、同市の市街地や加茂、湯野浜、温海などの海岸地区では旧暦時代の月日を踏襲して7月に行うのが慣習となっている。
この日午前、同市家中新町の大督寺(齋藤浩明住職)には、朝早くから花や供え物を手にした家族連れらが次々と訪れ、水を入れた桶(おけ)を手に墓前へ進み、墓の周りをきれいに掃除した後、花や線香を供えて静かに手を合わせ先祖の霊を供養していた。墓地には線香の香りが流れ、知り合い同士があいさつを交わすなどいつもながらのお盆の風景が見られた。
昨春に亡くなった夫の墓参に訪れた同市西茅原町の50代の女性は、夫が好きだったビールの缶を墓前に供え、「家族を見守っていてくださいと、主人にお願いしました」と話していた。この日、齋藤住職は初盆を迎えた檀家を回った。