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2023年(令和5年) 1月12日(木)付紙面より

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事業継続へのアイデアを 鶴岡「かたくり温泉ぼんぼ」利活用の可能性探る

 鶴岡市は、昨年11月末で営業を終了した「かたくり温泉ぼんぼ」(同市熊出)について、今後の利活用の可能性を探るため、民間から事業のアイデアなどについて意見・提案を受けるサウンディング(対話型市場調査)を実施する。調査を通じて利活用に関する課題を把握し、新年度以降の利用再開の可否について検討していく。

 日帰り温泉施設のぼんぼは、1993年に旧朝日村が整備した。市町村合併を経て、2017年4月からは、市が施設管理費として光熱水費相当額を負担する形で、地元住民で組織する管理運営組合が入浴料を主な収入源に運営を担ってきた。しかし、コロナ禍による利用客の減少に加え、原油や物価の高騰で経営が圧迫され、赤字解消のめどが立たないことから、昨年11月末で温泉の営業を取りやめた。コロナ禍前の19年度の利用者数は6万3301人、収入額3021万円だったが、21年度は4万5695人、2686万円に減少していた。

 サウンディングは、施設の利活用の発案・検討段階で民間事業者に広く意見や提案を求める調査手法。対話を通じて参画意欲や活用方法、実現可能性、活用に当たっての課題、参画しやすい条件などを把握するために実施する。事業者側にとっては、事業参画の検討段階で行政の考えを確認でき、行政に対して意見を伝えることができる。行政側では民間のノウハウを生かした実現可能性の高い利活用案を幅広く検討できる。

 今回の調査に関しては、源泉利活用について検討する意向のある法人または法人のグループ、団体を対象とし、▽利活用のアイデア(温泉入浴事業と自主事業)▽市に期待すること▽利活用の参画意欲―について意見・提案を募る。

 市は施設の概要などについて、サウンディングへの参加を希望する事業者向けの現地見学会・説明会を、今月20日に開催する。参加は13日まで市朝日庁舎市民福祉課で受け付けている。その後、今月27日を期限にサウンディングへの参加を募り、2月に調査を実施。3月に調査実施結果の概要を公表する。参加事業者の名称は公表しない。

 ぼんぼはナトリウム塩化物強塩泉で、源泉深度187メートル、揚湯量毎分84・6リットル、源泉温度39・4度。加温燃料は重油となっている。

 市朝日庁舎の担当者は「より多くの事業者の参加を得て、利活用に向けた民間のアイデアを募り、実現可能性について対話型でやりとりしていきたい。その結果を踏まえ、ぼんぼの今後について市として検討したい」と話している。問い合わせは同庁舎市民福祉課の小野寺さん=電0235(53)2115=へ。

ぼんぼの施設外観
ぼんぼの施設外観

2つある浴室のうちの1つ
2つある浴室のうちの1つ


2023年(令和5年) 1月12日(木)付紙面より

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さかた男塾 地域の便利屋「何でもお助け隊」新事業スタート

 困った時は男塾へ―。定年後の男性の居場所創出に取り組んでいるボランティア団体「さかた男塾」(酒田市、齋藤健太郎代表)は、同市中町二丁目の事務所で展開している野菜販売、子ども食堂(地域食堂)の運営サポートに加え、新たな事業として「何でもお助け隊」をスタートさせた。会員がこれまで培ってきたスキルを生かし、地域に暮らす人たちの「便利屋」として活動するもの。男塾ではさまざまな分野に対応するため新規会員を広く募集している。

 「男塾」は2018年11月、定年後の男性が女性に比べて地域に出たがらないことから、男性も生き生きと地域で活躍できる環境を創出することを狙いに、市内の医療・福祉、大学、まちづくりの関係者が任意団体として設立。収益事業を含む活動の受け皿として翌19年8月には中心メンバーが出資して合同会社「さかた男塾」(大井康嗣代表社員)を設立した。「学ぶ」「飲む」「稼ぐ」をキーワードに交流や遊びの他、収益事業、ボランティアなど社会との関わりを重視した多彩な活動を展開。現在は男性だけでなく、女性も多く入会している。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、イベントなど「集う場」が設けにくくなったことから、地域とのつながりを維持するため21年7月、活動拠点としている事務所1階で開始したのが野菜販売。会員が毎週金曜日の午後、酒田、遊佐両市町の栽培農家を巡回して規格外など余った野菜を仕入れ、土曜日に「朝市」形式で販売、6―11月は「さかた北前朝市」にも出店している。このつながりを生かし昨年から、特に子育て世代を支援する子ども食堂に野菜を提供するなど運営サポートも展開している。

 冬場は販売する野菜が不足することから男塾は昨年来、新たな事業を模索。住まいの修繕や庭の手入れ、大工仕事、掃除といった会員たちがこれまで培ってきたスキルを生かした「何でもお助け隊」と銘打った便利屋事業を構築し、先月に開催された「さかた産業フェア2022」でPRした。

 事業開始に伴い、さまざまな分野の「SOS」に対応するため、男塾は男女を問わず会員を募集することに。齋藤代表は「退職したものの、コロナ禍でさまざまな活動が中止となり、結果的に無趣味のまま在宅生活を送っているという人が男女問わず相当数いるはず。新しいことに挑戦したい、特技を生かしもうひと働きしたいという、一緒に活動してくれる仲間が必要」と話す。齋藤代表によると、男女だけでなく、年齢も問わないという。お助け隊、会員募集に関する問い合わせは会員の仲川俊一さん=電090(4962)8287=へ。

「何でもお助け隊」を紹介するポスター
「何でもお助け隊」を紹介するポスター



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