2023年(令和5年) 1月27日(金)付紙面より
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鶴岡市内の女性農業者が集い、地域農業の夢を語り合うワークショップが24日、市藤島庁舎で開かれた。20―60代の女性がグループに分かれて意見交換し、「世界初の農業のテーマパークを庄内に」「鶴岡シルクでおしゃれな農作業着を」「農業女子の写真を載せた日めくりカレンダー作成」などユニークで夢のあるアイデアが出され、話し合いは盛り上がりを見せていた。
市農業委員会(渡部長和会長)が、女性農業者の声を地域農業活性化の施策に反映させようと、初めて開いた。毎年開催している農業者との意見交換会は参加者が男性中心となっており、「農業でも女性が果たす役割は大きい。女性だけで気兼ねなく気楽に語り合ってもらおう」と企画した。女性農業者同士のネットワークづくりも目的に掲げた。
会場には華やかなモールや万国旗を飾り付け、テーブルにはお菓子を用意し、柔らかな雰囲気を演出。参加した農業委員会の男性幹部はパーティーグッズの派手で大きな蝶ネクタイを着けるなど気配り。約20人が参加し5つのグループに分かれて、「鶴岡の女性がわくわくする農業になるためのアイデア」をテーマに語り合った。
トラクターやコンバインを乗りこなしたい―。農業機械に慣れるための女性向け講習会開催や「新規就農女性のための免許取得補助を」といった声や、「乗りやすい軽トラの開発」などの意見もあった。子育て世代の女性たちのために「託児付き農業」のアイデアも出され、「子どもと一緒に収穫作業をしたい」との声もあった。
「おしゃれ」もキーワードの一つだった。「もう作業服とは言わせない。有名ブランドとコラボする」「おいしくて、学べて、稼げるカフェ併設のおしゃれな産直をつくろう」などといったアイデアが飛び出すと、「そう、そう」「それ、それ」と賛同者が増え、夢が膨らんでいった。
市農業委員会は「世代を超えた女性農業者同士の交流機会を増やすためにも、こうしたワークショップを継続開催していきたい」と話している。
2023年(令和5年) 1月27日(金)付紙面より
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「私たちが作った無化学調味料のラーメンを食べに来てください」―。庄内農業高校と加茂水産高校の生徒が開発したオリジナルラーメンの提供が28日(土)、鶴岡市のショッピングセンター「S―MALL」2階特設会場で行われる。庄農生徒が自分たちで栽培した小麦で麺を作り、加茂水産生徒が庄内浜の魚介類でスープを担当した。名付けて「つるおか高校生ラーメン」。限定200食を用意し、1杯600円(税込み)で販売する。
食料自給率を高める学習の一つとして庄農生徒が昨年、鶴岡市羽黒町の農場で小麦「ゆきちから」の栽培に取り組んだ。収穫した小麦で名物の「庄農うどん」のほかにラーメンの麺づくりに挑戦しようと開発を進めた。「後は自分たちにまかせて―」と加茂水産生徒がスープを担当。しょうゆベースの味わい深い「逸品」に仕上げた。
両校のコラボラーメン販売は28日限り。時間は午前10時半から。当日は庄内観光物産館の調理長の指導のもとで加茂水産生徒がチャーシューやなるとをトッピングしたラーメンを作る。接客は庄内に移住したANAの客室乗務員「ブルーアンバサダー」と庄農生徒が受け持つ。当日の提供は午後2時まで予定しているがなくなり次第終了となる。予約は受け付けていない。
問い合わせはエスモール管理室=電0235(24)5328=へ。
2023年(令和5年) 1月27日(金)付紙面より
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阿部誠(あべせい)さん
「無投票だからこそ、しっかりとした町政運営を行う。多選に対する批判もあると思うが『もっと頑張れ』という町民の声だと受け止めている」―。24日に公示された任期満了に伴う三川町長選で無投票当選を果たした。
町議会議員を経て2003年の町長選に立候補し初当選した。06年の市町村合併の是非では民意を受けて自立の道を選択。出直し町長選を制した。選挙戦、無投票を合わせて当選は7回目。通算して21年目の船出となった。
「町民の目線に立った政策を進める。これは町長になってから私が貫き通している信念。変わることはない」。押切新田の選挙事務所で支持者を前に誓った。
新型コロナウイルスの影響を受けた事業所や店舗への支援策、気候変動に対応した災害に強い町づくり、若者の定着、子育て支援、農業振興に企業誘致…。進めなければならない課題は多い。
その中でも最重要課題の一つといえるのが人口減少にどう立ち向かうのか。少子高齢化が顕著となり、若い夫婦が安心して子どもを育てる環境づくりが求められている。
町長に就任して以降、幼稚園の基本保育料(1カ月5000円・年間6万円)を無料にしたほか中学校を卒業するまで医療費の完全無料化を実施。子育てしやすい環境を整えてきた。
「役場近くの桜木地区に宅地を造成する。広さは約1・4ヘクタール。37区画を分譲し、定住化を図りたい。ハードとソフトの両面を充実させ、若い世代が『三川に住みたい』と思えるようにすることが必要」と話す。
町民の雇用を含めた産業振興にも力を入れる。三川バイパスの近くに整備した「みかわ産業団地」には薬品、自動車、金属加工、農業関係などの企業を誘致した。産業団地をさらに7・4ヘクタール拡張する計画を立てる。
選挙事務所では中学生の孫から当選祝いの花束が贈られ、笑みがこぼれた。「気力と体力が続く限り精いっぱい町づくりに取り組む。これからもご指導とご鞭撻(べんたつ)をよろしくお願いしたい」―。集まった支持者から信頼と期待が込められた拍手が上がった。
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好きな言葉は「誠心誠意」。趣味はゴルフ。公務で時間が取れないことが多いが「私も古希。体力づくりを兼ねて行けるときは行きたいですね」。妻と2人暮らし。三川町押切新田。70歳。