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2023年(令和5年) 1月7日(土)付紙面より

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4世帯13人の避難 相当程度長期化 鶴岡市西目土砂災害

 鶴岡市西目で昨年12月31日に発生した土砂災害について県と鶴岡市は5日、学識経験者による緊急調査を実施した。元日本地すべり学会会長で山形大学名誉教授の八木浩司氏(65)が現地を訪れ、目視を中心に調査を行った。調査の概要報告を受けた皆川治市長は6日、土砂崩れがあった山の西側麓にある4世帯13人の避難は相当程度長期化するとの見通しを示した。

 調査は八木氏と県、市職員など約20人で1時間半にわたり実施した。土砂が崩れた箇所の西側から裏山に入り、山頂部や斜面を歩いて崩れた箇所の断面などを目視。ハンマーで土の風化を確かめるなど調査を進めた。調査を踏まえ県と市は災害の発生原因や二次災害の危険性、今後の調査方法などについて八木氏から助言、指導を受ける。

 調査後、報道陣の取材に八木氏は「調査の一番の目的は斜面の他の部分が動いていないか。特に避難世帯の近くの斜面に変状があるか、今後早急に確認する必要がある。災害の原因となった地質も見てきた」と説明した。

 裏山の地質について「割れ目が多く、岩と岩の間に隙間ができ風化も進んでいた。ハンマーでたたくとボソ、ボソと突き刺さってしまうような状態で粘土化していた」と話すとともに、災害が発生したメカニズムについて「土砂がゆっくり滑って落ちてくる地すべりに対し、今回の災害は短時間で土砂が動いているようだ。斜面が深い層からえぐれるように崩れる『深層崩壊』のミニチュア版が発生したと思われる」と見解を述べた。

 また、災害の原因について「降雪と融水の浸透に尽きると思う。12月半ばの降雪が雨で解け、地下に染み込んで大量にたまり水圧が高まったことが災害の直接的な原因となった可能性がある」と指摘。「東北地方の日本海側は例年3?4月に雪解けが進み土砂災害が発生するケースが多い。12月の降雪は解けやすいので春先と同様の現象が起こったと思われる」と話した。

 土砂が崩れた箇所の山中西側では表層が動いている兆候があり、麓には避難世帯の住宅が点在している。今後の見込みについて八木氏は「ボーリングによる地下水量の計測やひずみ計を使った調査が考えられ、斜面の調査・観測は数カ月かかるかもしれない。これから2月半ばまでは降雪が増えると予想され、雪解けまで考えると春先まで注意深く見守る必要がある」と話し、二次災害防止を図りながら調査を進めるためには慎重な判断が求められることを示した。

 鶴岡市は八木氏の見解を踏まえた上で、避難している7世帯19人への対応について検討する。

安否不明の夫婦と判明 男女2遺体DNA鑑定

 鶴岡市西目で昨年12月31日未明に発生した土砂崩れで、同市災害対策本部は5日、現場で見つかった男女2遺体について、安否不明となっていた夫婦と判明したと発表した。関係者によると、夫婦は砂田成男さん(84)と初子さん(79)。

 2人は発生から3日目の2日、崩落現場で約3メートル下の土砂から見つかり、鶴岡署がDNA型鑑定を進めていた。

 土砂崩れは集落の裏山の斜面で発生。幅約100メートル、高さ約20―30メートルの規模で崩れ、砂田さん夫婦らの住宅2棟を含む約10棟が巻き込まれた。

山形大名誉教授の八木氏や県、市職員が災害現場で約1時間半の調査を進めた
山形大名誉教授の八木氏や県、市職員が災害現場で約1時間半の調査を進めた

報道陣の取材に答える八木氏
報道陣の取材に答える八木氏


2023年(令和5年) 1月7日(土)付紙面より

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家康公や忠次公と撮影を 大河ドラマ合わせ致道博物館展示

 庄内藩主酒井家初代の酒井忠次(ただつぐ)公(1527?1596年)が徳川家臣団のリーダーとして登場する、NHK大河ドラマ「どうする家康」(松本潤さん主演)の放送開始(8日)を前に5日、鶴岡市の致道博物館で、NHK山形放送局による大森南朋さんが演じる忠次公などの等身大パネル展が始まった。来館者がパネルを背景にスマートフォンで撮影する姿が見られた。

 「徳川四天王筆頭」と称される忠次公は、徳川家康の重臣として数々の戦で武勲を挙げた。「どうする家康」は戦乱の世の天下統一に向け、幾度と遭遇する危機的状況を家康がどのように乗り越えたかが描かれ、忠次公は家康を支えた個性派家臣団のまとめ役として登場する。

 大河ドラマの等身大パネル展は15日まで、致道博物館ミュージアムショップ隣のインフォメーションスペースで行われ、入場無料。鎧(よろい)姿の家康(松本さん)、忠次公(大森さん)、家康の正室・瀬名(有村架純さん)、山形ゆかりの鳥居元忠(音尾琢真さん)の等身大パネルが展示された。忠次公の孫で初代庄内藩主となった忠勝(ただかつ)公の妻が、元忠の孫娘。

 このほか、ドラマの登場人物と配役を紹介した写真パネル、初回放送のあらすじや脚本の古沢良太さんのインタビュー記事のパネルなども併せて展示している。

 致道博物館での展示期間中は、先着100人に家康の松本さんの写真をあしらった、はがき大のPRカードをプレゼントする。

 同館副館長で酒井家19代の酒井忠順さんは「酒井家庄内入部400年記念の年に続いて、初代忠次が大河ドラマで注目されることになり、入部401年目の良いスタートになる。家康公をどのように支え、中心人物としてどのように描かれるか楽しみです」と話した。同館に引き続き16―29日は荘内神社でパネル展が行われる。

致道博物館で始まった大河ドラマ「どうする家康」の等身大パネル展
致道博物館で始まった大河ドラマ「どうする家康」の等身大パネル展



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