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荘内日報ニュース


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2023年(令和5年) 10月7日(土)付紙面より

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着物リサイクル 酒田でプロジェクト 南三陸町へ支援の輪 中通り空き店舗で1500点余販売会 9日まで 商店街の絆 売上金を支援に活用

 着なくなったり、使わなくなった和装・小物をリサイクル販売し、売上金を東日本大震災で甚大な被害が出た宮城県南三陸町の支援に活用する酒田市の「酒田着物プロジェクト」(SKP、佐藤幸美代表)は現在、同市の中通り商店街空き店舗で販売会を開催している。佐藤代表は「コロナ禍も落ち着きイベントも増えている。新品同然のものも並んでおり、支援の輪を広げたい」と話している。

 中通り商店街と南三陸町の商店街は、災害発生時に互いに助け合う「ぼうさい朝市ネットワーク」に加盟。その縁で中通り商店街は震災直後から随時、同町産海産物などを店頭で販売するなど支援を続けている。

 SKPは2016年に活動開始。いわゆる「タンスの肥やし」になってしまった和服などを全国各地から無償で引き取って販売、売上金を被災地支援に活用している。活動の知名度が年々上がり、託されるものも増加し、毎年5月の「酒田まつり」、同10月の「どんしゃんまつり」(当時)に合わせ販売してきた。今年5月の酒田まつりでは初めて6日間連続で開催し、売上金のうち30万円を同8月、同町に寄付した。

 今回の販売は、中心部で行われる「どんしゃんさかたハロウィンまつり」(8日)に合わせ、今月2日にスタート。9日(月)までの期間中、全国から寄せられた大量の和装小物の中から厳選したシックな黒留め袖、華やかな打ち掛け、袋帯、羽織、反物など1500点余が並んでいる。着るのには難があるものの、リメーク用素材として使えるものなどを集めた「詰め放題」も用意している。

 佐藤代表は「今年5月の販売会では毎日来た人、遠く内陸から訪れた人も。子ども向けから一般まで幅広い品ぞろえで、ぜひ見に来てほしい」と。開催場所は中通り商店街の旧千足屋(市中央公園向かい)。9日までで時間は午前10時から午後3時まで(最終日のみ正午まで)。

 問い合わせなどは仏壇のさとう=電0234(22)3736=へ。

和装小物がずらりと並ぶ南三陸町支援のための販売会
和装小物がずらりと並ぶ南三陸町支援のための販売会


2023年(令和5年) 10月7日(土)付紙面より

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宮野氏(出羽三山神社名誉宮司)神職「特級」祝う 「心の付き合いが御山の護持につながった」

 山形県神社庁長で出羽三山神社名誉宮司の宮野直生氏(76)の神職身分特級昇進を祝う会が5日、鶴岡市のグランドエル・サンで開かれた。神社本庁をはじめ全国各地の神社関係者や出羽三山神社の崇敬者ら約300人が集い、宮野氏の功績をたたえた。

 神社本庁の規定による「特級」は、神職身分の中では最高位となり、今年2月に授与された。宮野氏は國學院大文学部神道学科を卒業後、地元・鶴岡市大山の皇大神社宮司に就いた後、1973(昭和48)年に出羽三山神社の神職となり、権宮司を経て2014年に第24代宮司に就任。今年7月18日に名誉宮司となった。

 特級昇進を祝う会は、東北5県の神社庁長と旧庄内藩主酒井家第18代当主で出羽三山神社崇敬会の酒井忠久会長、同神社の阿部良一宮司らが発起人となって開いた。来賓で出雲大社の千家尊祐宮司や全国各県の神社庁長や神社宮司、出羽三山神社特別顧問の新田嘉一平田牧場グループ会長らが出席。発起人代表で宮城県神社庁の鍵三夫庁長があいさつし、「50年にわたって東北を代表する聖地の出羽三山の振興に尽力し、全国から厚い崇敬を集められた」と宮野氏の功績をたたえた。神社本庁の田中恆清総長、伊勢神宮の久邇朝尊大宮司(代理)、酒井崇敬会長らが「信念の塊のような人」「幅広い交流と人望を基に類まれな実行力を発揮して活躍された」と人柄に触れながら祝辞を述べ、吉村美栄子知事がお祝いのビデオメッセージを寄せた。

 祝福の言葉や花束を贈られた宮野氏は、明治初めの神仏分離という苦難の時代から昭和の終戦後まで国家神道時代に歩んだ歴代宮司の出羽三山に対する思いと時代に合わせた信仰の変革を紹介した上で、「出羽三山という広大な境内の御山を守るため、さまざまな課題に直面しながらクリアしてきた。人と人との心の付き合いが御山の護持につながった」と感謝を伝えて謝辞を述べた。

 出席者には出羽三山神社が刊行した書籍「出羽三山―黎明(れいめい)の光を浴びて 歴代宮司を振り返る―」が贈られた。

神職身分特級昇進を祝う会で謝辞を述べる宮野氏
神職身分特級昇進を祝う会で謝辞を述べる宮野氏


2023年(令和5年) 10月7日(土)付紙面より

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庄内柿収穫へ目ぞろえ JA庄内たがわ 出荷規格を確認

 庄内柿の収穫を前に品質の統一化を目指す「目ぞろえ会」が5日、鶴岡市羽黒町荒川のJA庄内たがわ中部選果場で行われた。生産農家や選果場の検査員ら関係者合わせて約60人が参加。「赤秀」「青秀」「優品」と呼ばれる出荷規格を確かめた。

 JA全農山形・園芸庄内推進室によると、今年の庄内柿の果実は先月25日の調査で「刀根(とね)早生」はやや小さめ、「平核無(ひらたねなし)」は平年並みとなっている。着色は8月の高温少雨で主力2品種とも平年より遅いという。出荷は「刀根早生」が今月中旬からスタート。「平核無」は来月上旬に始まり中旬にピークを迎える。今シーズンの出荷数量は全体で30万8300ケース(1ケース7・5キロ、前年実績対比87%)を見込む。

 目ぞろえ会は庄内柿振興協議会(遠藤幸男会長)が毎年開いている。4日に収穫した庄内柿の正品と規格外をテーブルに並べ「くぼみ果」「押し傷」「枝葉ずれ」「変形果」などの特徴を手に取って確認した。特に今年は8月の高温少雨で果実の一部が黒ずみかかった「日焼け果」が見られ、担当者が特徴を説明した。

 庄内柿振興協議会の遠藤会長(72)は「選果場では農家から持ち込まれた柿を光センサーで選別しているが、出荷の第一段階として収穫する農家の『目』が大切。品質のバラツキを極力なくし庄内柿ブランドの向上を目指したい」と語った。

庄内柿の出荷規格を確認する参加者
庄内柿の出荷規格を確認する参加者


2023年(令和5年) 10月7日(土)付紙面より

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スポーツの秋と健康と食事と

 秋はおいしい食べ物が出回る季節。そしてスポーツの秋でもある。体を動かし、おなかがすけば食事もおいしい。どちらも健康のための土台になることだ。特に高齢者は認知症発症を予防し、転倒してけがをしないためにも、運動も食事も意識して考え、健康な体づくりをしたい。

 スポーツ庁の2022年の児童生徒の全国体力・運動能力、運動習慣等調査は、児童生徒の体力が低下しているとの結果だった。新型コロナウイルス禍で生活パターンが変化し、体を動かさなくてもよい社会環境も増えたと指摘されている。9日はスポーツの日。あらためて体を動かすことの大切さに思いを巡らしたい。

◇      ◇

 県内の傾向では、体力合計点で小学5年の男女が全国平均を上回り、中学2年では男子が上回り、女子は下回った。全体的には調査を始めた08年度以降で、最も好ましくない結果だった。県は児童生徒の生活習慣の乱れと肥満の増加、運動意識の低下があるのではないかと分析している。体を動かす機会が減った背景にはテレビ、ゲーム、スマートフォンなどの映像を視聴する時間が増えたためではないかという。

 長寿社会を迎え高齢者も運動習慣を持たねばならないのはもちろんのこと。「ロコモティブシンドローム」(運動器症候群)は、加齢とともに骨、筋肉、関節の機能が徐々に衰えることを指す。一番の原因は運動習慣がないこととされ、厚生労働省は65歳以上ならラジオ体操のような軽い運動10分間+散歩など、強度を問わず毎日40分程度体を動かすよう推奨している。

 人は不死身ではないから誰もが死を避けられない。ならば健康で天寿を全うしたい。そのために日頃の健康管理を怠れない。公共交通機関が十分整備されていない地方は車に頼る機会が多い。都会では電車の乗り降り、階段の昇降、急ぎ足で職場に向かうなどで、意識しないで多く歩いている人々は多い。地方では意識して運動している様子をよく見掛ける。

◇      ◇

 運動することで、人間の基礎的身体能力を高め、「健康で生きる」ための力を備えることが肝心のようだ。スポーツジムに通っている中高年もいる。公園でゲートボールやグラウンドゴルフをしている高齢者のグループを見掛ける。体を動かして語らい、和気あいあいとしている様子は、心身ともに健康的だ。

 もう一つ「年を取ったから食事は簡単で」は禁物。野菜はもちろん大事だが肉、卵、魚、乳製品などの動物性たんぱく質をしっかり食べるように専門家は指摘している。カルシウムの摂取量が多いと認知症のリスクが下がるといわれている。物価高の秋でもあるが、老若ともバランスの取れた食事と運動を心掛ける。健康な体をつくるのに、秋は格好の季節である。

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2023年(令和5年) 10月7日(土)付紙面より

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庄内90郵便局巡り 「風景印」押印まとめる 櫛引東小2年小林さん 夏休み自由研究課題に スタンプラリー特別表彰

 庄内の郵便局にゆかりのある風景や名所を描いた「風景印」を集めるスタンプラリーイベント「庄内90〒風景印の旅」で、対象の90郵便局全てを訪れてスタンプをコンプリートした鶴岡市立櫛引東小学校2年の小林寧南(ねいな)さん(8)へ5日、イベントを主催した日本郵便県西部地区連絡会(統括郵便局長・難波忠夫羽前本郷郵便局長)から表彰状と記念品が贈られた。

 同イベントは、庄内地方の魅力に触れながら地域の郵便局の“顔”である風景印を収集する企画。風景印は地域のシンボルや景観、特産品などがモチーフで、集めるごとに庄内の豊かな自然や歴史ロマンを感じるつくりとなっている。今年5月1日にイベントがスタートし、今月末まで開催している。

 小林さんは夏休み開始直後の7月28日に訪れた羽黒郵便局を皮切りに、お母さんに同行してもらいながら約1カ月かけて庄内一円の90局全てで風景印を押印した。さらに集めた風景印と各局で撮影した写真、地域の特産品や名所などのデータをまとめ、自由研究課題として夏休み後に学校へ提出した。

 日本郵便県西部地区連絡会によると、今月1日現在で90局全ての風景印を集めた人は最年少の小林さんを含め16人(県外在住者含む)。それぞれ最後に訪れた郵便局で感謝状が贈られている。飛島郵便局(酒田市飛島)については郵送で押印を得ることも可能だったが、小林さんは同局まで足を運んだ。また、風景印を自由研究課題に取り上げたことから、同連絡会が特別表彰することを決めた。

 表彰状の授与式は同校で行われ、難波局長が小林さんに表彰状と記念品の郵便ポスト型貯金箱を贈った。小林さんは「近くの郵便局で風景印のポスターを見て面白そうと思った」とスタンプラリーに参加したきっかけを話すとともに「表彰されてうれしい。ポストがいっぱいになるまで貯金したい」と笑顔を見せた。

 また、ラリー中の一番の思い出について「やっぱり飛島郵便局に行ったこと。本当はもっと前に行くはずだったけど、風が強くて船が休みになってしまった。夏休み最後の日にお父さん、お母さんと一緒に飛島へ行き、自転車をレンタルして郵便局にやっと着いた」と話していた。

風景印をコンプリートした小林さん(右)に記念品のポスト型貯金箱が贈られた
風景印をコンプリートした小林さん(右)に記念品のポスト型貯金箱が贈られた



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