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2023年(令和5年) 11月24日(金)付紙面より

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高山樗牛賞 創作活動さらに精進を 奨励賞の阿部さん(酒西高2年)近藤さん(酒東高3年)表彰

 第66回(2023年度)高山樗牛賞の授賞式が21日、鶴岡市のグランドエル・サンで行われた。本年度の樗牛賞は該当者がなく、小中高校生対象の奨励賞を受賞した酒田西高2年の阿部未羽(みはね)さん(17)と酒田東高3年の近藤安珠(あんじゅ)さん(18)の2人に賞状などが贈られた。

 高山樗牛賞は、歴史小説「滝口入道」などで知られる庄内が生んだ明治の文豪・高山樗牛(1871―1902年)の偉業を顕彰し、地方文化の向上を目的に出身地の同市教育委員会が1958年に制定した。樗牛賞の該当者なしは2年連続10度目。奨励賞は文芸・評論・作文などで優秀な作品を発表した庄内地方の小中高校生に贈られる。

 授賞式には受賞者と学校関係者、選考委員、来賓など合わせて約30人が出席。布川敦教育長が高校の生徒の部で受賞した2人に賞状と記念のメダル、受賞者が在学する両高校へ記念の盾をそれぞれ手渡し、「今後も創作活動をいっそう楽しむことを通して将来につなげていくことを期待する」と式辞を述べ、皆川治市長がお祝いの言葉を述べた。

 式後、受賞者がそれぞれ自分の作品を紹介するとともに、阿部さんは「来年はこれまで以上により良い作品が書けるように頑張りたい」、近藤さんは「これからも書きたいことをありのままに書き、私の作品が誰かの背中を押すようになれれば、うれしい」とスピーチした。

 阿部さんは、人型ロボットなどの様態があまりにも人間に近くなると、見る人に違和感や嫌悪感を抱かせるとされる「不気味の谷現象」に発想を得た、小説「蓋」を創作。ロボットが人間に近づいていく様子と主人公のロボットに対する心情の変化を巧みに表現し、人間が利便性を求めて進化させたロボットとの向き合い方を考えさせる、豊かな想像力と表現力が評価された。

 近藤さんは、同年代の主人公が自分の将来と向き合い、悩みながらも周囲の人たちとの関わりを通して成長していく様子を描いた、小説「サマーメモリー」を創作。母や祖母などの登場人物像を鮮明、丁寧に描き、主人公の飾らない日々を細やかな情景描写や行動描写でつづり、巧みな表現力と構成力が評価された。

高山樗牛奨励賞の表彰を受けた阿部さん(左)と近藤さん
高山樗牛奨励賞の表彰を受けた阿部さん(左)と近藤さん



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