2023年(令和5年) 12月3日(日)付紙面より
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酒田市の酒田調理師専門学校(御舩明彦校長、学生27人)で30日、県庄内総合支庁「『食の都庄内』親善大使」を務める、アル・ケッチァーノ(鶴岡市)の奥田政行オーナーシェフを招いた特別講座「イタリア料理」が開かれ、講話と実習を通して学生たちが料理人としての心構えを学び、調理に関する知識を深めた。
11月に農林水産省料理人顕彰制度「料理マスターズ」で最高賞「ゴールド賞」を受けたばかりの奥田シェフは、2003年度から3カ年にわたって同校の新築移転に合わせ設置された高度調理技術科の非常勤講師を務め、主として「食材論」を学生に指導。15年からは特別講座講師として年1回、教壇に立っている。
全学生を前に、奥田シェフはパスタのゆで方、トマトソース、ペペロンチーノ、桜海老(サクラエビ)クリームなどの実習を繰り広げながら料理人の心構え、調理技術を解説。「ニンニクの辛み成分のアリシンは、ゆっくりと火を通すことで甘みに変わる。中まで火を通すためつぶして」「食材一つ一つの個性をしっかり発揮させること」などと話し、「教科書通りのペペロンチーノ」「アル・ケッチァーノのペペロンチーノ」の2種を調理、学生たちが食べ比べた。
また、学生たちに対して「料理人は求められる仕事。そこで一番になれば、さまざまな仕事ができる。頑張れば何でもなることができる」と。そして「人から必要とされる、人を感動させられる人間になって」と呼び掛けた。学生たちは鮮やかな手さばきに見入り、熱心に耳を傾けていた。