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荘内日報ニュース


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2023年(令和5年) 12月13日(水)付紙面より

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台湾高校生酒田の魅力でおもてなし 教育旅行のインバウンドに期待 山居倉庫など観光 酒南生宅ホームステイ 酒田舞娘と浴衣で舞

 台湾・台中市の長億高級中学(高中、16―18歳が集う日本の高校相当)の生徒ら一行が、教育旅行として11日から3泊4日の日程で酒田市を訪れている。台中市からの受け入れは初めてで、初日は酒田南高校の生徒たちの案内で市内中心部の観光施設を見学したほか、酒田舞娘(まいこ)らの指導で「酒田甚句」の振り付けを習うなどした。

 台中市をターゲットに観光プロモーションを積極的に展開してきた、酒田市の登録観光地域まちづくり法人「酒田DMO」(荒井朋之理事長)などによる活動が奏功したもの。

 一行は生徒20人と学校・PTA・教育委員会の関係者6人の計26人。全行程は10日から5泊6日で、翌11日朝に酒田入り。午前中は小春日和の中、酒田南高生徒有志の案内で山居倉庫や山王くらぶ、さかた海鮮市場、家坂亭などを歩いて回った。午後からは「舞娘茶屋 相馬樓」に移動し「酒田舞娘スタディー体験」。芸妓の小鈴姐さん、酒田舞娘による着付けで全員が浴衣をまとった後、北前船の往来で酒田の繁栄ぶりを今に伝える「酒田甚句」の男踊り、女踊りのレッスン。最後は大きな輪になって習得したばかりの舞を披露し合った。

 「初めての日本」と話す江佳●(こうかしん)さん(16)は「和服は初めて。最初はきつい感じがしたが、慣れたら楽になった。ご飯が楽しみ。酒田は景色が美しく、空気がきれい。日本らしさをより感じる場所」と続けた。

 一行のうち生徒たちは酒田南高生徒宅にホームステイ。14日(木)までの間、市役所への表敬訪問、平田牧場見学、同校での交流会、平田地域での里山・古民家体験などで見聞を広げる。


※●には日に斤と書く漢字が入る

小鈴姐さん、舞娘の鈴千代さんから「酒田甚句」を習う浴衣姿の台湾の生徒たち=11日午後、相馬樓
小鈴姐さん、舞娘の鈴千代さんから「酒田甚句」を習う浴衣姿の台湾の生徒たち=11日午後、相馬樓


2023年(令和5年) 12月13日(水)付紙面より

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シルクガールズと交流 朝二小児童 一緒にファッションショー

 鶴岡市の朝暘第二小学校の児童が11日、鶴岡市中央児童館で鶴岡中央高校「シルクガールズ」と交流し、紙芝居やファッションショーを通して鶴岡絹産業の伝統に触れた。

 子どもたちに鶴岡「サムライゆかりのシルク」へ興味を持ってもらおうとシルクガールズで交流会を企画。今回は総合学科2年生16人が中央児童館を訪問した。

 この日は1―5年生約40人が参加。保育系の生徒による紙芝居で絹産業が栄えた鶴岡の歴史、絹織物の生産過程を学んだ後、実際に繭玉やスカーフに触れて滑らかな肌触りを体験した。

 続くミニファッションショーではシルクガールズが自作のドレスを披露。児童も華やかな衣装に身を包み、一緒にランウェイを歩いた。

 共演した三浦花音さん(7)は「お姫さまになったみたいで楽しかった」、青木仁菜さん(7)は「少し緊張したけど、初めての経験でわくわくした」と2人で笑顔を見せた。

 シルクガールズは同高総合学科被服系の生徒からなり、鶴岡シルクの伝統を多くの人に伝えようと定期的にファッションショーや出前講座を開き魅力を発信している。

児童もかわいらしいドレスに身を包み一緒に共演
児童もかわいらしいドレスに身を包み一緒に共演


2023年(令和5年) 12月13日(水)付紙面より

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コミセン拠点古紙類回収 鶴岡市 第四学区でモデル事業成果上げる

 ごみの減量とリサイクルの推進に向け鶴岡市は本年度、市街地のコミュニティセンターを拠点に古紙類の回収を進めるモデル事業を始めた。市第四学区コミュニティセンター敷地内の一角に10月中旬、スチール物置タイプの置き場を設けて土日を含む毎日(毎月第3日曜除く)、古紙類の持ち込みを受け入れている。設置から3週間ほどで約1・3トン回収するなど、成果を上げている。

 市廃棄物対策課が昨年8月に実施した家庭から排出される「燃やすごみ」のサンプル調査で、リサイクル可能な古紙類が9・4%混入していた。

 同市では、新聞紙や雑誌、段ボールなどの古紙類回収について、町内会や子ども会などから団体登録してもらい、回収量に応じて報奨金を支給する集団資源回収の取り組みを進めている。このほか宝田三丁目にあるごみ焼却施設や民間事業者が持ち込みによる回収も行っている。

 集団資源回収では昨年度、市内374団体が登録し計2408回の回収を実施。資源化可能な古紙類として新聞紙1124トン、雑誌616トン、段ボール791トン、牛乳やジュースの飲料用紙パック7トン、ティッシュ箱などの「雑がみ」12トンが回収された。ただ集団資源回収では、実施していない地域や実施回数が少ない地域があるほか、アパートの住民などで町内会に加入しておらず回収の対象にならない場合もあり、廃棄物対策課は「出したいときに出せないといったケースが、資源の燃やすごみ混入につながっているのではないか」とみている。

 このため同課は、集団資源回収を補完し、古紙類の排出機会の拡大につなげる仕組みとして、拠点回収のモデル事業を実施。第四学区コミュニティ振興会(小野寺寛会長)が受け入れ団体となり、10月16日から第四学区コミセンに「紙資源リサイクルステーション」を設置した。第3日曜以外の午前9時―午後4時半の時間帯に持ち込むことができ、学区外の人も利用できる。持ち込む場合は、「新聞」「雑誌」「飲料用紙パック」「雑がみ」の4種類別にまとめて同ステーションに置く。

 同振興会の担当者は「第四学区は、町内会や子ども会の集団資源回収が活発で、毎月1回実施している地区もある。しかし資源回収日まで待てないといった場合や、保管場所がないといった人もいる。持ち込む場所が身近にあることは、とても良い仕組み」と話す。市廃棄物対策課は「町内会や子ども会も人手不足で、集団資源回収が現状のまま維持できるか分からない。モデル事業で拠点回収のニーズがあることが分かり、民間事業者との連携も図りながら取り組みを進めたい」としている。

古紙類の拠点回収で第四学区コミセン敷地内に設置された「紙資源リサイクルステーション」
古紙類の拠点回収で第四学区コミセン敷地内に設置された「紙資源リサイクルステーション」


2023年(令和5年) 12月13日(水)付紙面より

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少子化の現実が見える学校再編

 教育環境再編が加速している。背景になっているのは、言わずと知れた少子化。避けがたい現実でもある。かつては自治体内に数多くあった小学校だが、遊佐町では今年、5校を統合して1町1小学校になった。学校の統廃合は教育環境の再編成で適正規模で教育するという行政サイドの方針でもあるが、一方で最も大事なことは、あくまでも主役は児童生徒にあるということであろう。

 以前は小規模校と大規模校を統合して適正規模に再編するケースが主流だったが、酒田市では6小学校と1中学校を一体化する「義務教育学校」という新しい形での再編が動き出している。新校舎を建設し、2029年春の開校を目指している。

     ◇       ◇

 義務教育学校は、小学校と中学校の「区切り」を取り払った教育組織とする。現在の小学校6年間、中学校3年間の独立した組織を小中一緒の組織にする。小中一貫校が小学校と中学校にそれぞれ校長や教職員組織が配置されるのに対し、義務教育学校は小学校と中学校通して一人の校長と教職員組織が置かれる点が異なる。

 酒田市の方針は、川南地区の第四中学校区の再編。四中を中核にして▽新堀▽広野▽浜中▽黒森▽十坂▽宮野浦―の6小学校を合わせ、小中校の区別なく義務教育を一施設で行う。市の教育人口統計によれば、23年度の6小学校の児童数は1089人だが、6年後の29年には812人に減る。中でも現在でも複式学級の黒森小は38人の児童が6年後は19人まで減り、適正規模とは程遠い現状だ。

 酒田市は昨年12月以降、住民説明会を開いてきた。保護者からは早期の学校統合・再編を望む声が多くあり、今年5月には「酒田市小・中学校学区改編審議会」が統合することが望ましいと答申している。小規模校には良い面もあろうが、学級数に応じて教職員数が減るという懸念もある。適正規模という大勢の中で生活することでさまざまな考え方に触れる機会が増え、良い意味で競争する心が育ち、精神的な面での成長も期待できる。

     ◇       ◇

 鶴岡市には来年春、県立中高一貫校の「致道館」が開校する。同市藤島地域では藤島中の改築に合わせて小中一貫教育が検討され、庄内町でも現在の5小学校、2中学校を将来的には小学校を1、2校、中学校を1校にする方向に進んでいる。

 教育環境改編を「費用対効果」ということだけで捉える事はできない。改編の一番の理由は少子化にあるとしても、学校施設の老朽化も大きな要因になっている。ただ、統合によって遠い地域から通学することになる子どもの負担も増す。教育環境改編では地域・学校・家庭の3者の協調体制が何より肝心であり、子どもを育てるのは、地域コミュニティーの役目としなければならない。

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2023年(令和5年) 12月13日(水)付紙面より

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“おいしくなあれの魔法”かけ楽しく 鶴岡市麺類食堂組合青年部 七窪思恩園へラーメン慰問

 鶴岡市内のラーメン、そば店でつくる鶴岡市麺類食堂組合青年部(菅沼啓之部長)は12日、同市下川の児童福祉施設「七窪思恩園」(増田康平園長)を訪れ、入所している児童・生徒へラーメンを振る舞った。

 同青年部は約60年前から福祉施設などを訪れ、入所者や利用者に手作りラーメンを振る舞っている。今回は青年部のうち、そば処菅沼(苗津町)、東京庵(本町二丁目)、そば処三浦屋(長者町)、松竹庵(若葉町)、桃園(本町一丁目)、みその(みどり町)の6店舗と青年部OBのつるみ食堂(新形町)から計7人が同園を訪れ、厨房でラーメンの仕込みを行った。

 東京庵と桃園の特製スープを合わせ、みそのの細縮れ麺を用意。和光食材、にしむら、日東商会、長南牛肉店、大商金山牧場、北家(佐徳)などの協力業者からの食材をトッピングし、100食分の「五目みそラーメン」を作った。

 同園では「より家庭に近い環境でいてもらいたい」という方針のもとユニット(少人数グループ)単位で食事をしているが、この日は食堂に集まり2グループに分かれて職人のラーメンを楽しんだ。菅沼部長はおいしそうに食べる子どもたちを眺めながら「青年部メンバー7人で心を込めて“おいしくなあれの魔法”をかけて作った。楽しく食べてもらえたら」と目を細めていた。7歳の男の子は「とても楽しみにしていた。あったかくておいしい」と話し、お代わりする子も多かった。

 このほか青年部ではクリスマスシーズンに合わせ、子どもたちにケーキ53個とジュース70本をプレゼントした。

心を込めて “おいしくなあれの魔法”をかけてラーメンを作った
心を込めて “おいしくなあれの魔法”をかけてラーメンを作った


2023年(令和5年) 12月13日(水)付紙面より

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生ごみ活用肥料でサツマイモを栽培 山大農プロジェクト 庄内農高が協力 手塩にかけた70キロ学生に贈る

 余った食べ物がサツマイモになって学生のもとへ―。山形大学農学部構内で出た生ごみを活用した肥料で栽培したサツマイモが11日、同学部学生にプレゼントされた。廃棄される生ごみを循環・再利用し、カーボンニュートラルと循環型経済の促進を目指す同学部の取り組みの一環。

 同学部の佐藤智准教授(応用生態学)の研究室ではアメリカミズアブの幼虫に生ごみを餌に与え繁殖、出たふんで農業用肥料を作る“ヤマダイミズアブプロジェクト”に2021年から取り組んでおり、庄内農業高がその肥料での作物栽培に協力している。今回は夏に栽培し手塩にかけたサツマイモ約70キロを同学部キャンパス内の大学生協「Vert」に寄贈。買い物に来た学生らに1本ずつ配った。佐藤准教授は「プロジェクトを通し、今後も持続可能な地域社会の実現に貢献していけたら」と話している。

 アメリカミズアブは体長2センチほどのハエの一種。幼虫は生ごみや家畜のふんを盛んに摂食し、2週間で1万倍ほどの重量に育つ。二酸化炭素をほとんど発生させずに生ごみを分解し、幼虫は飼料に、ふんは作物の良好な肥料として活用できるなど、世界的に研究が進められている。

サツマイモを受け取る学生
サツマイモを受け取る学生

“ヤマダイミズアブプロジェクト”の肥料で育てたサツマイモ
“ヤマダイミズアブプロジェクト”の肥料で育てたサツマイモ


2023年(令和5年) 12月13日(水)付紙面より

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豪快餅まき福呼ぶ 鶴岡藤沢八幡神社 年越し行事「年結祭」

 鶴岡市藤沢地区の八幡神社(石原純一宮司)で10日、年越し行事「年結祭(ねんけつさい)」があり、恒例の餅まき神事が4年ぶりに行われた。豪快にまかれる約250キロの餅を参列者が頭から浴び、来る年の福を授かった。

 地主などが神社に奉納した餅を地域住民で分け合ったことに由来する伝統神事。助け合いの精神を受け継ぐ行事として江戸時代から続いているという。現在は地区住民から餅を奉納してもらい振る舞っている。

 コロナ禍で神事のみを行っていたが、4年ぶりの餅まきには45人から餅の奉納があったほか、飴とチョコレートの菓子、清酒、奉賛金が寄せられた。

 この日は、40畳ほどの拝殿に幼児からお年寄りまで約100人が参列。大黒舞や受験を控えた中学3年生の合格祈願などの後、待ちに待った餅まきが開始。参列者は頭上から豪快にまかれる紅白の餅や丸餅、菓子に「こっちもこっちも」「痛い痛い」など声を上げながら、持参した風呂敷を広げて福を受け止めていた。

 高校受験合格を祈願した鶴岡四中3年の鈴木岳人さん(15)は「志望校に合格できるよう祈願した。餅をたくさん浴びて痛かったけど、ご利益があると思い楽しかった」と話した。同神社筆頭総代の五十嵐兵一さん(78)は「4年ぶりということもあり、どれだけ餅が集まり、人が訪れるか心配したが、多くの餅と人が集まり、皆が楽しみにしていたことが分かった。互いに助け合う伝統の行事を絶やさず続けていきたい」と話していた。

4年ぶりに行われた「餅まき神事」。豪快にまかれる餅に参列者の笑顔が広がった
4年ぶりに行われた「餅まき神事」。豪快にまかれる餅に参列者の笑顔が広がった



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