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荘内日報ニュース


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2023年(令和5年) 7月26日(水)付紙面より

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採れたて がぶり!!

 鶴岡市の斎小学校(砂田眞紀校長、児童112人)の子どもたちが24日、在来野菜「外内島(とのじま)きゅうり」の収穫体験を楽しんだ。3年生13人が学校から歩いて約15分の阿部正一さん方(伊勢横内)の畑を訪れ、採れたての外内島きゅうりを試食した。

 昔から各地域で育てられている「在来野菜」について学ぼうと毎年、3年生が阿部さんを指導者に外内島きゅうりの土づくりや種まき、栽培、収穫を一貫して教わっている。

 阿部さん方の畑に到着した子どもたちは、さっそくかごを持って長さ20―30センチに育ったきゅうりを収穫。「ゴーヤーみたい」「早く食べたい」と一つ一つ摘みとった。

 阿部さんによると、今年は長雨の影響もあったが外内島きゅうりの生育は良く「例年にない豊作」という。「採ったばかりのものがどんな味かみんなで食べてみましょう」と阿部さんから促された子どもたちは水洗いした外内島きゅうりにかぶりつき「みずみずしい」と笑顔を見せていた。

 外内島きゅうりは、学校の畑でも栽培し、26日には「楽しむ会」であえ物やサラダにして食べることにしている。

収穫したばかりの外内島きゅうりにかぶりつく斎小の子どもたち
収穫したばかりの外内島きゅうりにかぶりつく斎小の子どもたち


2023年(令和5年) 7月26日(水)付紙面より

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チャレンジの夏休みに ―多くの小学校で終業式―

 庄内地方の小学校のうち11校で25日、1学期終業式が行われ、約1カ月間の夏休みに入った。

 酒田市の若浜小学校(阿彦淳校長、児童333人)では午前8時半から体育館で終業式。校歌斉唱に続き児童代表3人がステージ上で「掃除を頑張った」「一輪車で新しい技ができるようになった」「算数の計算が早く正しく解けるようになった」「新しいことに挑戦したい」と1学期の成果と2学期に頑張ることをそれぞれ発表した。

 阿彦校長は「1学期は皆さんの大きなあいさつや元気に登校する姿から、より良い生き方を心掛けて行動しているのが見て取れ、大きな成長を感じた」と述べ、児童たちの頑張った姿をスライドで紹介。「これまで身に付けたあいさつやお手伝いを、家や地域でもぜひチャレンジしてほしい」と呼び掛けた。

 その後、各クラスに戻って学級会が行われ、1年2組では担任の先生から「海へ行く人?」「花火を見る人?」などの問いに児童たちが元気よく手を上げて返事。渡辺心絆(ここな)さん(7)は「パパと一緒に海やプールに行くのが楽しみです」と発表した。

 県庄内教育事務所によると、28日(金)までに2学期制の1校を含め庄内地方の全小学校で終業式が行われ、8月下旬までの夏休みに入る。

「夏休み楽しみな人?」の問いに元気に手を上げる児童たち=25日、若浜小
「夏休み楽しみな人?」の問いに元気に手を上げる児童たち=25日、若浜小


2023年(令和5年) 7月26日(水)付紙面より

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庄内に広く根差す社会貢献の心

 6月から7月にかけての本紙の報道で環境保全、環境美化、ボランティアなどに関する記事が目立った。6月は小学生がブナの植林、7月は▽魚の森づくりの植樹▽鶴岡公園をきれいにする活動▽山形の海洋ごみを考える活動▽クロマツ林の下刈り▽里山整備作業体験―などのほか、小学生が認知症を学ぶ講座もあった。どれも公共や社会生活を下支えし、郷土愛につながる事ばかり。

 公益や奉仕活動の心は、自然と培われることもあろう。一方、地域・団体などの活動に参加し、そこから「社会のためになることが大切だ」という心が養われることもある。夏休みを前に、子どもたちが参加した取り組みから、「庄内には公益の心を醸成する下地がある」ことを感じる。

◇      ◇

 ことわざの「情けは人の為ならず」。意味は、他人への思いやりのある行いは、やがて良い報いとして自分に返ってくる。人には親切心で接するものだという教え。そのことわざと子どもたちの社会活動への参加を結び付けることは、やや意味合いが異なるかもしれないが、少なくとも「活動したことの見返りが自分に戻ってくる」とは考えていないだろう。あるとすれば、汗を流したことで、少なからず社会の役に立ったことへの達成感を得たに違いない。

 庄内は「公益の故郷」と呼ばれる。私財を投じ、社会に尽くした先人たちがいたことによる。酒田市に東北公益文科大学が開学する下地にもなった。現代でも社会貢献で名前を知られた人もいる。また、統合で閉校した鶴岡市の旧羽黒第四小に、40年間も図書費を贈り続けた仙台市在住の男性もいる。故郷と母校への恩返しだった。金額の多寡ではなく、人知れずコツコツと活動を続け、意志を貫くことこそが究極の「公益」であろうか。

 ボランティアは「困った時はお互いさま」の心があってできる。自らの意思による「自発性」、行政の制度が行き届かない部分に取り組む「先駆性」、さらに対価を求めない「無償性」などがボランティアの心。冒頭に掲げた活動の多くが、そうしたボランティア精神に立っている。

◇      ◇

 庄内砂丘のクロマツ林は先人が築いた宝。県庄内総合支庁は出羽庄内公益の森づくり事業で、森林ボランティアの力を得ている。作業はクロマツ林の下刈り、枯れ枝集め、ごみ拾いなど。行政が活動経費を助成することで、ボランティアという、小さな力の積み重ねで大きな力になる。

 「うまく枝が切れると楽しい」「作業は大変だが、地域の人と一緒に作業できるのが楽しい」はボランティア参加者の声。その声からは、対価からは得られない「社会のためになっている」という満足感と、庄内に根差す公益の礎になっているとの気持ちが伝わってくる。その輪が大きく広がることを願いたい。

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2023年(令和5年) 7月26日(水)付紙面より

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酒田港に海の森を ブルーカーボン考察 女みなと会議25周年フォーラム

 設立25周年の節目を迎えた本県全域の女性でつくるNPO法人・酒田港女みなと会議(酒田市、加藤明子理事長)が記念事業の一つとして企画した「やまがた女みなとフォーラム―酒田港に海の森をつくろう」が23日、酒田市総合文化センターで開かれた。講演、座談会を通し参加者は、脱炭素に向けた取り組みとして注目される温室効果ガスを吸収する海藻などで海中に「森」をつくる「ブルーカーボン」について理解を深めた。

 同会議は本県唯一の重要港湾・酒田港について理解を広め、利用促進や地域の活性化につなげようと1998年、本紙論説委員だった故水戸部浩子さんが中心になって県内全域の女性に呼び掛け結成。2012年にNPO法人の認証を受けた。意見交換や各種勉強会・フォーラムなどを通じ、女性の視点から魅力ある酒田港の整備や利用の在り方を発信、提言している。19年に日本港湾協会制定「港湾功労者表彰」を受賞。加藤理事長は昨年、酒田港を舞台に多くのイベントを手掛けたとして国土交通省の外郭団体・ウォーターフロント協会制定「みなとまちづくりマイスター」に認定された。

 節目を記念し、あらためて酒田港ができることを参加者と共に考えようとフォーラムを企画した。

 最初に国土交通省港湾局海洋・環境課港湾環境政策室の青山紘悦室長が「地球を救う海の森―ブルーカーボンってなんだろう」と題し講演。大気中の二酸化炭素を吸収・回収し長期にわたり、貯留・固定することで除去する技術「ネガティブエミッション技術」について紹介した上で、ブルーカーボンに関して「四方を海に囲まれた日本にとって、沿岸域の吸収源としてのポテンシャルは大きい」と述べた。

 脱炭素実現への貢献、生物多様性による豊かな海の実現を目指し、ブルーカーボンを拡大するため国交省が本年度まで2カ年で進めている「命を育むみなとのブルーインフラ拡大プロジェクト」の取り組みとして▽ブルーカーボンの先進的な取り組みの推進▽温室効果ガス吸収源の拡大効果の簡便な算定手法の検討▽港湾施設の設計・工事における環境保全への配慮に係る取り組みの強化―の3つを挙げそれぞれ、全国各地の事例を紹介した。「酒田港のブルーカーボンについて話そう」をテーマにした座談会も行われた。

 引き続き同市のル・ポットフーに会場を移して記念式典・祝賀会。酒田舞娘(まいこ)が祝舞を披露した後、加藤理事長が「設立から四半世紀の時が流れた。消滅の危機もあったが、国交省酒田港湾事務所の皆さん、酒田港の発展を信じる仲間の温かい励ましの声が背中を押してくれた。酒田港の発展にこれからも寄与できるよう、より一層の支援を」とあいさつ。加藤鮎子衆院議員らが祝辞を述べた。

 森田廣県議会議長の音頭で乾杯。酒田港のこれまで、そしてこれからに関する話に花を咲かせた。

講演、座談会でブルーカーボンについて理解を深めたフォーラム
講演、座談会でブルーカーボンについて理解を深めたフォーラム


2023年(令和5年) 7月26日(水)付紙面より

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休日・夜間を地域クラブに移行 庄内町中学校 部活改革説明会 町と保護者、指導者意見交換

 庄内町の中学校部活動などの段階的な地域移行を見据えた「町部活動改革説明会」が24日、同町の響ホールで行われ、町当局と保護者や指導者らが意見交換した。少子化や教員の働き方改革などを背景に、文部科学省では中学校教師の長時間労働の主な原因の一つである休日部活動の段階的な地域移行について2025年度末を目標に進めており、23―25年度を移行に向けた「改革集中期間」としている。

 同町では余目中と立川中で、男女合わせて計29の部活動と保護者が運営する支援クラブが活動している。

 この日は町関係者や保護者、各種スポーツ団体の指導者ら計約110人が参加。初めに佐藤真哉教育長が「移行に向けた環境整備について課題は多い。地域の力を結集する必要があり、協力をお願いしたい」とあいさつ。その後、町担当者が25年度末までに全部活動・支援クラブ活動で、休日は全て顧問がつかない活動を目指すことや、休日の活動を運動部は町内の体育施設の指定管理者として地域総合型スポーツクラブを運営する「コメっちわくわくクラブ」に、文化部は響ホールの指定管理者である「響ホール事業推進協議会」を受け皿に地域クラブへの移行を進め、平日夜間の活動も地域移行を実施することなどを説明した。また、町のスポーツ関係者や学校関係者、指導者らで組織する町部活動改革検討協議会を設置し、継続して課題の共有や情報交換を行うこと、一部の運動部は24年度から先行して移行を進めることとした。

 意見交換では「地域の指導者と顧問の指導方針が一致しない場合は対応をどうするのか」「大会によっては子どもたちが部活動と地域クラブどちらから出場するのか選ばなければいけないが、団体の場合は難しいのでは」などが出されていた。

休日部活動の地域移行について意見交換した
休日部活動の地域移行について意見交換した



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