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荘内日報ニュース


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2023年(令和5年) 8月18日(金)付紙面より

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「お面開き」地域の安寧願う 黒森歌舞伎

 酒田市黒森の黒森日枝神社(佐藤一志宮司)で16日、「お面開き」が行われ、地区に伝わる黒森歌舞伎(県指定無形民俗文化財)の関係者らが、ご神体のお面を着けて式三番を舞った。

 黒森歌舞伎は江戸時代中期の享保年間(1716―35年)に始まり、地区住民による妻堂連中(五十嵐良弥座長)が受け継ぎ、毎年2月15、17日に同神社演舞場で最大の行事として正月公演を行っている。

 お面開きは正月公演からちょうど半年となるこの日、翁と三番叟(黒式尉)の2つの面を納めた箱を開き式三番を奉納上演、面がしっかり保管されているどうか点検するとともに、地区の安寧、芝居の成功を願って行われている。

 この日はお面入りの箱を飾った祭壇前で神事が行われ、五十嵐座長はじめ関係者が玉串をささげた。五十嵐千晟君(7)=黒森小1年=が「千載」を披露した後、地区で代々「翁」の舞を受け継いでいる佐藤与吉家の佐藤拓さん(38)=団体職員=が「翁」、五十嵐玲人君(10)=黒森小4年=が「三番叟(さんばそう)」の面を着け、太鼓の音色に合わせて舞った。

 社殿周囲を囲む木立から蝉しぐれがそそぎ、時折涼やかな風が拝殿に吹き込む中、参列した住民らは厳かな舞に見入っていた。

 来年の演目は、「白浪五人男」として知られる盗賊の活躍を描く「青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)」。弁天小僧の「知らざあいって聞かせやしょう」という名ぜりふで有名な「雪ノ下浜松屋見世先の場」、盗賊5人がそろって名乗りを上げる「稲瀬川勢揃いの場」の2幕を上演する。このうち「浜松屋」は黒森歌舞伎として初演で、五十嵐座長によると、台本起こしを終え、間もなく印刷に回すという。

黒森日枝神社で厳かに奉納上演された式三番
黒森日枝神社で厳かに奉納上演された式三番


2023年(令和5年) 8月18日(金)付紙面より

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未来へとつなぐ酒田の宝物 岸洋子さんら8人紹介 最終の企画展第3弾 人物資料編 酒田市立資料館 9月末閉館

 来月いっぱいで閉館する酒田市立資料館(岩浪勝彦館長)で、最後の企画展第3弾となる「ありがとう45年 未来へとつなぐ酒田の宝物―人物資料」が開かれ、名残を惜しむ来館者が多く訪れている。

 同館は1978年から酒田の歴史にまつわる企画展示を行い、長く愛されてきたが、建物の老朽化に伴い9月末に閉館、45年の歴史に幕を閉じる。2024年度に市総合文化センター内の市立図書館跡に、市立光丘文庫などとともに「文化資料館(仮称)」として開館する予定。今年4月から▽文化・娯楽▽歴史▽人物―の3部に分けて、これまで展示する機会の少なかった資料を中心に最後の企画展を行ってきた。

 第3弾「人物資料」編は、「夜明けのうた」「希望」といったヒット曲で知られるシャンソン歌手の故・岸洋子さんをはじめ、習字の国定教科書を揮毫(きごう)した書家・山口半峯さん、酒田市立図書館長などを歴任、「みちのく豆本」を出版するなど文化活動に貢献した故・佐藤公太郎さん、アマチュア将棋棋士として最高峰の八段に認定された故・土岐田勝弘さんら、明治―平成にかけて酒田出身または酒田で活躍した8人に関連する資料計87点を展示している。

 遺族やファンから寄贈された資料が多く、岸さんの衣装やレコード、パンフレット、佐藤公太郎さんが38年間にわたって出版した「みちのく豆本」全130冊、人形遣いの故・吉田天楽丸さんが使用した市指定文化財の人形や小道具など、歴史的にも貴重な資料が並ぶ。中には閉館を惜しみ、外観に向かってシャッターを切る来館者もいた。

 展示は9月30日(土)まで。期間中資料の入れ替えあり。入館料は一般200円、高校生90円、小中学生50円(市内の小中学生は土・日曜無料)。

最後の企画展示となった館蔵品展第3弾
最後の企画展示となった館蔵品展第3弾


2023年(令和5年) 8月18日(金)付紙面より

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練習の成果 巫女舞奉納 荒川郷・八幡神社例祭で地元小学生

 鶴岡市羽黒町の荒川地区を中心とする「荒川郷」の鎮守・八幡神社(金岡育夫宮司)の例大祭が15日、同神社で行われた。多くの崇敬者が見守る中、神事とともに地元羽黒地域の小学生による巫女(みこ)舞、氏子衆の獅子舞などが奉納された。

 地元住民など約60人が参列。祝詞奏上など神事が行われ、巫女舞では羽黒小を中心に羽黒地域の小学3~6年生8人が巫女装束をまとい「浦安の舞」を披露した。猛暑の中で練習を重ねてきたという矢野日詩さん(12)=羽黒小6年=は「昨年に続いて2回目の巫女舞で、今回は手の指先をそろえて舞うように意識した。たくさんの人たちの健康長寿を祈った」と話していた。

 このほか若衆による謡曲や氏子の獅子舞が奉納された。この日の日中はやや風が強いものの、30度を超える真夏日。参列者たちは汗を拭きながら神事を見守り、地域の五穀豊穣(ほうじょう)や家内安全などを祈願していた。

【荒川郷・八幡神社】

 鎌倉時代に源頼朝の奥州藤原氏征討で戦い敗れた藤原氏の武将・照井氏が現在の荒川地区に流れ着き、代々「荒川舘」に居住したとされる。南北朝時代、時の館主が南朝の繁栄を願い、観応元(1350)年に応神天皇を祭り守護神としたのが始まりという。大正7(1918)年、応神天皇降誕の地・福岡県宇美町の宇美八幡宮から神功皇后と湯方大神を勧請した。現在も戦勝、開運の神として崇敬されている。

 2000年12月、落雷による火災で本殿などが焼失したが、氏子たちの尽力により02年7月に新社殿が竣工(しゅんこう)した。

羽黒地域の小学生たちが巫女装束をまとい「浦安の舞」を披露した
羽黒地域の小学生たちが巫女装束をまとい「浦安の舞」を披露した


2023年(令和5年) 8月18日(金)付紙面より

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ファンに感謝 割引デー 松柏枝豆の会 採れたてに多くの市民訪れる

 松柏枝豆の会(齋藤久会長)の「お客様感謝デー」が16日、鶴岡市家中新町の松柏会館で行われた。採れたての枝豆を用意し、通常1袋(500グラム)700円を600円に割り引いて販売した。

 例年、同会のだだちゃ豆栽培農家4人が研修を重ねて高い品質を保ち「松柏の枝豆」として多くのファンを持つ。年に1度、感謝デーを開き、100円引きのほかにトウモロコシを1本プレゼントしている。

 この日は午前9時の店開きと同時に多くの市民が訪れ「残暑見舞いを込めて県外の知人に贈りたい」と4袋を詰めた箱(2キロ)の発送手続きをしていた。

 店頭の女性スタッフは「例年、全国発送するお客さんが多い。今年も例年通り来月中旬まで直売所を開いているので、採れたてを楽しんでもらえれば」と笑顔を見せた。

 松柏の枝豆直売所の営業時間は午前9時から午後4時。8月中の日曜日は午後1時まで。問い合わせは直売所=電0235(22)0537=へ。

家族用と県外発送の枝豆を買い求めるファン
家族用と県外発送の枝豆を買い求めるファン


2023年(令和5年) 8月18日(金)付紙面より

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巧妙な語りにだまされません 酒田 「きっと役立つアポ電対策訓練」

 特殊詐欺などの予兆電話とされる「アポ電」がかかってきた際の対応を学ぶ「きっと役立つアポ電対策訓練」が16日、酒田市上安町の上安自治会館で行われ、参加者らが実際に発生したアポ電の会話を体験した。

 県下一斉に開催中の“明るいやまがた”夏の県民運動(20日まで)の一環として酒田警察署(熊坂嘉幸署長)が企画。アポ電は「アポイントメント電話」の略称。犯人が強盗や詐欺の犯行前に家族構成や銀行口座などの個人情報を聞き出すために行うもの。2022年は全国で12万件を超えるアポ電が確認されており、同署管内でも相次いで発生していることから、住民に対策の重要性を伝えるため対策訓練を行った。

 この日は15人の地元民が参加。生活安全課の署員が犯人役となり、自宅の固定電話にアポ電がかかってきた想定で訓練開始。署員が「老人ホームの入居権が当たった」「NTTへの未納料金がある」などといった内容を話すと、体験者は「当選者の名前と住所を教えてもらいたい」「うちはNTTに契約していない」と言って電話を切り、見学していた他の参加者らから感心する声が上がっていた。

 その後、署員がアポ電の対策方法として、携帯電話の非通知着信拒否設定や70歳以上は工事費などが無償になるというNTTの「ナンバー・ディスプレイ」サービスを紹介。体験した樋口重八郎さん(81)は「警戒はしているが、巧妙な語り口に話してしまうことも考えられる。警察から対策を教えてもらえるのはありがたい」と話した。

アポ電の語り口を再現した対策訓練
アポ電の語り口を再現した対策訓練



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