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荘内日報ニュース


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2023年(令和5年) 9月1日(金)付紙面より

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ロンドン市場開拓 鶴岡市 農産加工品売り込み 3カ年チャレンジ事業 欧州への販路拡大狙う

 鶴岡市は本年度、地元産農産加工品の英国ロンドン市場への売り込みに向け、12月のクリスマス商戦に合わせた現地での販売促進フェアを実施する。フェアに出品する輸出商品を選定する審査会が30日、市内で始まった。現地バイヤーが市内30事業者から申請のあった64品目の原材料や賞味期限などを確認し、現地スーパーで実際に販売する商品を9月中に絞り込み、12月のフェアに向け船便で輸出する。

 農林水産省の補助を受け、「ロンドン市場開拓チャレンジ事業」として本年度から3カ年取り組む。英国を含む欧州市場は日本国内の競合産地が少ないことなどから、新規参入と販路拡大の可能性を探る。市は、円安の進行も輸出への好機と捉えている。本年度の事業費は450万円。

 ロンドン市場に関しては既に、市内の事業者と現地バイヤーが地元産の農産物や加工品の輸出と販売を手掛けている。今回のフェアはこの枠組みを活用して行い、山形市出身の鹿野喜志枝プラチディさん(56)が代表を務める「プラチディインターナショナル」(イタリア)が事業をコーディネートする。

 審査会は日本の食材をロンドンの飲食店やスーパーに卸している「ジャパンフードエクスプレス」の北林靖規代表(55)、ロンドンで展開する日本食品スーパー「ナチュラル・ナチュラル」の萱田森人マネジャー(39)の現地バイヤーと鹿野さんを迎えて、市総合保健福祉センターにこ・ふるで1日まで行う。申請のあった商品は、特産のだだちゃ豆の加工品やパックご飯、みそ、麦切り、そば、菓子類、地酒など。各事業者が商品の特長や製造方法などを説明し、現地バイヤーの2人は味や輸入規制の原材料が使用されていないかなどを入念にチェックした上で、輸出できる数量などを確認していた。

 北林代表と萱田マネジャーは「ロンドンでは10年ほど前から富裕層を中心に日本の米や餅、麺類、みそなどへの関心が高まり、需要が伸びている。販促フェアにはできるだけ多くの鶴岡産の商品を持ち込みたい」と話した。

 選定された商品はバイヤー側が買い取り、10月上旬に船便の冷蔵コンテナで英国に輸出され、12月に2週間ほどナチュラル・ナチュラルの店舗で開催する販促フェアで販売。試食や消費者・飲食店のアンケートなどで市場拡大の可能性を探るほか、フェア後の市内事業者との直接的な商談にもつなげていく。

ロンドン市場開拓の販促フェアに向け、商品を審査する現地バイヤーら=30日、鶴岡市総合保健福祉センターにこ・ふる
ロンドン市場開拓の販促フェアに向け、商品を審査する現地バイヤーら=30日、鶴岡市総合保健福祉センターにこ・ふる


2023年(令和5年) 9月1日(金)付紙面より

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イヌタヌキモの花水面に咲く 準絶滅危惧種 鶴岡市越中山 ため池に群生

 鶴岡市越中山のため池で準絶滅危惧種の水生植物「イヌタヌキモ」が満開となっている。

 イヌタヌキモは水中に漂う多年草。北海道から九州の沼地などに自生する。食虫植物の一種で、葉に付いた袋がスポイトのような役割を果たし、水を吸い込んでミジンコなどの微生物を食べる。水中を漂う葉の形がタヌキの尾に似ていることから名前が付いた。近年はため池や池の埋め立て、改修工事、水質の悪化で生育地が減少している。

 標高約130メートルの越中山の高台にあるため池ではイヌタヌキモが水面から穂を伸ばし、黄色いかれんな花を咲かせている。植物の分布調査などを進めているフロラ山形(土門尚三会長)の会員は「庄内でイヌタヌキモが自生している所はごく限られている。満開となった花を見て分かったことだが、越中山のため池にこれほど群生しているとは思わなかった。保護していかなければならない大切なため池でもある」と話している。

越中山のため池に自生する「イヌタヌキモ」
越中山のため池に自生する「イヌタヌキモ」

黄色い花を咲かせ、今が満開
黄色い花を咲かせ、今が満開


2023年(令和5年) 9月1日(金)付紙面より

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県内にも嫌がらせ電話相次ぐ 処理水巡り宿泊施設や県へ

 福島第1原発の処理水の海洋放出を巡り、県内の宿泊施設に中国からとみられる嫌がらせ電話が相次いでいることを受け、県は30日、県のホームページに処理水に関するQ&Aを公開した。

 県によると、30日までに県内の宿泊施設や道の駅など約40カ所に聞き取りを行ったところ、12カ所で嫌がらせ電話の被害を確認。庄内では酒田市内で1件確認された。県庁の代表電話にも7件あった。

 同日の定例記者会見で吉村美栄子知事は「現時点で本県の水産業への風評被害は確認されていない」とし、政府に「国内外における理解醸成に向けて正確で分かりやすい情報発信を」と対応を求めた。


2023年(令和5年) 9月1日(金)付紙面より

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たくさん実が…いっぱい食べるぞ!! 鶴岡・大山小「大豆100粒運動」 枝豆の種まきから収穫までを体験 「食」の大切さ考える

 「大豆100粒運動」を進めている鶴岡市の大山小学校(生田弥恵校長、児童303人)で31日、枝豆(大豆)の収穫が行われた。1年生44人が、今年6月から学校の畑で育ててきただだちゃ豆の品種の一つ「尾浦」の収穫を楽しんだ。

 大豆100粒運動は、大豆栽培を通して「食」の大切さをについて考える機会にしようと料理家で随筆家の辰巳芳子さんが提唱した。2004年に長野の小学校で始まり、その後全国に広がった。大山小では、辰巳さんと親交があった「つけもの処本長」=大山一丁目=の本間光廣会長(78)と枝豆農家の齋藤健二さん(53)=栃屋=が中心となり、県内では初めて100粒運動に参加。今年で9年目を迎えた。例年1年生が種まきから収穫まで体験している。

 今年は猛暑となり「尾浦」の収穫期は1週間から10日ほど早くなったが「実りは良い方」という。軍手を着けた子どもたちは本間会長と一緒に畑から抜き取り、枝いっぱいに実った豆さやをとった。

 子どもたちは「見て見てたくさん実が付いてる」「今日は(枝豆を)いっぱい食べるぞ」と楽しそう。本間会長は「温暖化による気候変動でこれまで通りに農作物が育つのか。専門家や有識者の間で食糧難が心配されている。そうした中で、子どもたちに『食』のありがたさと収穫の喜びを伝えることも大切」と話していた。

 収穫した枝豆は、この日の給食に出されたほか、各家庭に持ち帰った。畑に半分ほど残した「尾浦」は大豆にして11月ごろ収穫する。それと一緒に来年用の種も採る。

「ほら、実がいっぱい付いてる―」。本間会長と収穫を楽しむ子どもたち
「ほら、実がいっぱい付いてる―」。本間会長と収穫を楽しむ子どもたち



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