2024年(令和6年) 1月4日(木)付紙面より
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鶴岡市の羽黒山山頂で31日から1日にかけ、五穀豊穣(ほうじょう)などを願う年越し行事「松例祭」が行われた。新型コロナウイルスによる規模縮小から4年ぶりの通常開催となり、国指定無形民俗文化財の「大松明(おおたいまつ)引き」などの神事が繰り広げられた。
出羽三山の開祖・蜂子皇子が、民衆を苦しめる病魔を焼き払って退散したという故事にちなんだ祭事。 位上(いじょう)と先途(せんど)と呼ばれる2人の松聖(まつひじり)が9月24日から100日間にわたって修行を積む「冬の峰」の満願に合わせて行われている。
大松明引きは31日午後11時ごろに行われ、ほら貝の合図で若者衆がツツガムシに見立てた大松明を走って引き、焼き払った。続いて「火の打替(うちかえ)神事」が行われ、新年の清浄な火がともった松明を山伏4人が振り回した。大学生の富樫心春さん(19)=庄内町余目=は「神秘的な神事だった。昨年は初めての大学生活を迎えていろいろな経験ができた。今年は特に勉強を頑張りたい」と話した。