2024年(令和6年) 1月16日(火)付紙面より
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全国規模のコンクール「お弁当・お惣菜大賞2024」のおにぎり部門と天ぷら部門で山形優味(鶴岡市錦町、丸山環社長)の商品が全国1位の最優秀賞に輝いた。同社は2022年の同コンクールお弁当部門で最優秀賞、23年の同部門で優秀賞を獲得しており、3年連続の受賞。2部門でのダブル受賞は初めてという。全て山形県産の食材を使い、彩りなどの見た目以上に味へのこだわりが審査員の高い評価を得た。丸山社長は「庄内の食の素晴らしさを示すことができた」と喜びの声を上げている。
最優秀賞に輝いたのは、おにぎり部門が「磯の香り満載おにぎり」、天ぷら部門が「海老千本」。両部門とも1000~1100点の応募があった。「磯の香り満載おにぎり」は、手摘み岩のりおにぎりと極寒ふのりおにぎりのセット。おにぎりに使った米は県産ブランド米のつや姫と雪若丸を絶妙にブレンドした。米を炊く際には地物野菜とシイタケの軸から取った精進だしを使用し、のりの風味を引き立てた。
「海老千本」は、庄内浜で水揚げされた甘エビを使用。丁寧に殻をむいた身はぷりぷりした食感が出るように下処理し、「海老千本」1本に対して12尾を用いたぜいたくな一品となっている。天ぷらには石臼でひいた庄内産の小麦を使った。
2品とも庄内を中心とする山形県産の食材にこだわり抜き、化学調味料や添加物を一切使用せず日本料理の基本となる素材そのものの味を生かした。味が重要となる審査では2品とも満場一致で最優秀賞に選ばれたという。
「鶴岡料理すず音」(鶴岡市錦町)、「美酒宝魚 銀のすず」(同市末広町)、「酒田料理 銀のすず」(酒田市こがね町二丁目)などを経営し、今回受賞した2品を考案した丸山社長は「つや姫をはじめ庄内、山形産の食材の素晴らしさを全国にアピールすることができて本当にうれしい。弁当や総菜を通し、山形の食の魅力をさらに広く伝えていきたい」と話した。コンクールの表彰式は来月中旬に東京都内で行われる。
「磯の香り満載おにぎり」「海老千本」とも、表彰式に合わせて来月中旬から同社が経営する各店舗で取り扱いを開始する予定。要望があればコース料理に組み込むことも検討している。単品での価格は調整中。問い合わせは山形優味=電0235(22)3231=へ。
お弁当・お惣菜大賞はデリカテッセン・トレンドショーが主催し、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、 専門店等で実際に販売している数多くの弁当、総菜、サラダ、パンなどから、食の専門家で構成された審査員により特に優れた商品を選出し表彰するプログラム。これまで「なだ万厨房」や「日本橋弁松総本店」などの有名店が最優秀賞を受賞している。今回は11部門に全国から1万4992点の応募があった。