2024年(令和6年) 1月17日(水)付紙面より
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鶴岡地区雇用対策協議会と鶴岡商工会議所主催の「高校2年生就職ガイダンス~卒業後の生活と働き続ける仕事を考える~」が15日、鶴岡市のマリカ市民ホールで行われた。就職活動を間近に控えた同市内の高校2年生が職業チェックテストを通し、高校卒業後の生活や自分が向いている仕事などについて考えた。
就職を進路に選ぶ予定の高校2年生を対象に、「働くこと」の意義を見つめ直し適切な職業観の醸成を図ろうと、毎年この時期に開催している。今回は15、16、22日の3日間で庄内農業、鶴岡東、鶴岡工業定時制、羽黒、鶴岡中央、加茂水産の6校から200人余りが参加する。
初日の15日は庄内農業と鶴岡東の2年生合わせて70人余りが出席。採用コンサルティングや就職支援に取り組む株式会社HRP(東京都千代田区)HR事業部マネジャーの新井宏志さんが講師を担当した。
初めに新井さんは就職して一人暮らしをした際、1カ月で必要な生活費について「鶴岡市に住むとして家賃は平均4万8000円。光熱費や食費、スマホなど通信費に加え、国民健康保険や住民税を合わせると約18万円が必要」と解説した。
続いて職業適性チェックテストが行われ、生徒たちが自身の興味や向いている仕事を洗い出した。質問項目は「壊れているものを見ると直したくなる」「機能よりデザイン重視」「礼儀・作法が大事」など60項目。これらをチェックして「現実的」「研究的」「芸術的」「社会的」など6タイプに自分の適性を分類した。
こうした適性チェックを踏まえ、新井さんは「好きなことや得意なことから自分の良さや強みを生かせる仕事を考えてみよう。その上で社会に出た時の自分の幸せと活躍を意識し、働き続けるために大切なことは何か、残された1年ほどの高校生活でやるべきことは何かを考えてほしい」と呼び掛けた。
鶴岡東高校2年の佐藤音羽さん(17)は「チェックをしてみたら、情報処理や正確なデータ算出に適性があると診断された。自分ではあまり考えたことのない分野だったので、今後の進路の一つに考えてみたい」と話していた。
このほか鶴岡市や三川町などの企業が紹介され、地元就職のため地域の企業が取り組む業務などについて学んだ。