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荘内日報ニュース


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2024年(令和6年) 1月28日(日)付紙面より

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200人力合わせ飛島をきれいに

 本県唯一の離島・飛島の自然豊かな環境を守ることを目的とした清掃活動「飛島クリーンアップ作戦」が25日、島内の荒崎海岸一帯で行われ、酒田市内外から参加したボランティア有志や島民計約200人が散乱した漂着ごみを拾い集め、汗を流した。

 NPO法人パートナーシップオフィス(同市、西村修理事長)を中心に、市や県産業資源循環協会、東北公益文科大地域共創センター、酒田海上保安部などで組織する実行委員会(実行委員長・笹村司NPO法人美しい庄内代表理事)の主催。飛島西海岸は「日本の渚100選」にも選ばれている景勝地だが、対岸からとみられる漂着ごみが多く、環境汚染が大きな社会問題となっている。

 この日は青空の下、10―70代の男女有志が集まり、荒崎海岸の約200メートル区間でプラスチック類、発泡スチロール、漁網、ロープ、ハングルや中国語が書かれたビン・缶などを手分けして拾い集めた。

 公益大4年の森本大晴(たいせい)さん(21)=秋田県美郷町出身=は「参加は2回目。昨年の作戦から1年で海岸のごみ状態が戻ってしまい残念。島の清掃活動は全国のごみ問題にもつながると思う」と。初参加という酒田海保職員の佐藤雄太さん(31)は「思ったよりごみが多い印象。飛島の環境を初めて知った」と話していた。

 約2時間半ほどの作業でごみ袋1050袋、推定約2・5トンものごみが集まり、海岸は見違えるほどきれいに。集めたごみは参加者で力を合わせ、“バケツリレー”でトラックに積み込んだ。今後、総合建設業「みなと」(同市、川合章社長)の船で酒田港に運び、処理するという。

 事務局のパートナーシップオフィスの金子博副理事長は「天候の影響からか昨年より多くのごみが漂着していた。海洋ごみ問題の政策に対し目に見えて減らないのが現実。陸のごみ対策は着実に進んでいるが、海はより国際的な協力が必要」と話した。清掃終了後、参加者たちは港近くの芝生公園で昼食、島内の散策やバードウオッチングなど、定期船が来るまでの間、島の自然を楽しんだ。

漂着ごみを協力して拾い集める参加者
漂着ごみを協力して拾い集める参加者

集めたごみは“バケツリレー”でトラックまで運んだ=25日
集めたごみは“バケツリレー”でトラックまで運んだ=25日


2024年(令和6年) 1月28日(日)付紙面より

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インバウンド増食の多様性へ対応 鶴岡で研修会 ペスカタリアン、ビーガン料理学ぶ

 「宗教上や健康上の理由で食べられないものがある」といった食習慣のうち、需要の多いベジタリアンについて学ぶ「フードダイバーシティ対応研修会『ベジタリアン研修』」が25日、鶴岡市遠賀原のアル・ケッチァーノアカデミーで行われた。鶴岡市内の料理人や県、鶴岡市の観光、食文化担当職員などが参加し、食の多様性に対応できる知識や考え方を取り入れた。

 DEGAM鶴岡ツーリズムビューロー主催。ユネスコ食文化創造都市の鶴岡市には大勢の外国人観光客が訪れており、今後も増加が見込まれている。宗教観や文化、健康上の理由、思想・思考に基づくものなど「フードダイバーシティ」(食の多様性)に対応する力を地域で養ってもらおうと、研修会を企画した。

 研修会は2部構成で合わせて16人が参加した。午前の第1部ではアル・ケッチァーノオーナシェフの奥田政行さんが講師となり、肉は食べないが乳製品や卵は食べるペスコ・ベジタリアン(ペスカタリアン)について解説。ペスカタリアンに提供する3品を実際に作った。

 午後の第2部は料理家・地域フードプロデューサーで、レストランプロデュースなどに取り組む「Maestranza(マエストランサ)」社長の比嘉康洋さん(東京)が講師を担当し、ビーガン(完全菜食主義者)について解説した。ビーガンは肉や乳製品、卵、魚など動物性の食べ物を一切摂取しないためかつお節などでだしを取ることもNG。

 比嘉さんは「野菜のだしや豆乳、ココナツなどをベースに、調味料は辛みを生かす各種スパイス、塩こうじなどの発酵調味料を用いる。食材は厚揚げ、がんも、湯葉、豆腐など大豆食品がメインとなる。バランスを考えながら調味料と食材を使いこなし、満足感を出すための引き出しを持っておくこと」と説明した。

 最後に「フードダイバーシティ対応は一つの店舗が実践するのではなく、地域全体で取り組むことが重要。提供する料理の幅や多様な対応ができることでお店や地域の魅力と価値が生まれる」と述べた。

 その後、大豆や豆乳などの加工品を利用した「大豆タコスとソイチーズのブルスケッタ」「野菜のルンダン」「ソイティラミス」など6品を比嘉さんが作る様子を参加者たちが見学。試食してビーガンへ対応する調理法のポイントを学んだ。

比嘉さん(右)が大豆や豆乳の加工品を使い、ビーガン対応の料理を披露した
比嘉さん(右)が大豆や豆乳の加工品を使い、ビーガン対応の料理を披露した

比嘉さんが作ったビーガン対応の料理。いずれも動物性食品を使っていない
比嘉さんが作ったビーガン対応の料理。いずれも動物性食品を使っていない


2024年(令和6年) 1月28日(日)付紙面より

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文化財を守れ!! 防火デー 訓練行う

 「文化財防火デー」の26日、鶴岡市や酒田市の文化財施設で防火訓練が行われ、有事の際の対応を再確認した。

 文化財防火デーは1949年1月26日に奈良県の法隆寺金堂の壁画が焼損したことを契機に、火災などの災害から文化財を守っていく教訓として文化庁と消防庁が55年に定めた。この日に合わせて全国的に文化財防火運動を展開し、貴重な文化財を未来に残していこうと防災意識を高めている。

【致道博物館】
 鶴岡市の致道博物館での訓練は「田麦俣多層民家・旧渋谷家住宅(重要文化財)1階入り口土間付近から出火」の想定で行われ、学芸員ら職員6人が参加。走りながら大声で火事ぶれし、119番通報や避難誘導を行うとともに、旧鶴岡警察署庁舎(重要文化財)付近に設置されている消火栓にホースを接続し放水銃で放水するなど訓練に取り組んでいた。その後、鶴岡消防職員の指導の下、消火器訓練や取り扱い講習なども行った。想定防火訓練の対策本部長を務めた本間豊学芸部長は「非常時はいつ訪れるか分からないので、常に対応する気持ちで努めたい。未来に文化財を伝えるため、入館者の安全を守るため、今後も訓練に取り組んでいきたい」と話した。

【山王くらぶ】
 国登録有形文化財「山王くらぶ」(酒田市日吉町二丁目)の訓練では、酒田消防職員3人が訪問。施設の指定管理を担うチアーズ(同市)の加藤明子社長ら施設職員、来月末からの「傘福展」スタートを前に布細工制作に取り組むNPO法人「かさふく」のメンバーなど計13人が参加し、「1階喫茶室に敷いてあるホットカーペットから出火」という想定で、消防訓練を展開した。

 訓練は施設職員の「火事だ」という大きな火事ぶれの声で開始。職員間で声を掛け合いながら、2階で作業中のかさふくメンバーを施設外に避難誘導、備え付けの消火器を使った初期消火、119番通報を行い、緊急時の対応を確認した。酒田消防の佐藤良也予防課長は「文化財火災は消防と関係者、地域住民らが一体となって予防し、後世に受け継いでいけたら」と講評した。終了後、消防職員の指導で水消火器を使った初期消火訓練を実施。チアーズの加藤社長は「訓練は毎年行っているが、毎回緊張感がある。緊急時は外国や遠方からの観光客が不安にならないよう、迅速、安全に誘導できるよう心掛けたい」と話した。

設置された放水銃で重文「旧渋谷家住宅」に放水する参加者=致道博物館
設置された放水銃で重文「旧渋谷家住宅」に放水する参加者=致道博物館

文化財防火デーに合わせ、各種訓練を展開=酒田市の山王くらぶ
文化財防火デーに合わせ、各種訓練を展開=酒田市の山王くらぶ


2024年(令和6年) 1月28日(日)付紙面より

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考 庄内の農林水産業に夢を

 鹿児島の知友の息子が、家で採れた文旦だからと、宅急便配達の方が「重いのぅ」と言うほどの大きな一箱を贈ってきた。「南洲翁遺訓」に関わる親世代の友人は、もう他界した。

 知人の供物にと送った庄内産「つや姫」が、あまりに美味しかったので、その後は若い人らしく「ふるさと納税」などを活用して、「つや姫」をゲットしているのだと言う。ふるさと自慢の物産を詰め込んで春秋に「鹿児島」を届けてくれた35年ほど続く知友であった。北海道札幌市に住む友人も全国大会の記念に配った500グラムの米が機縁で、あれから25年以上も庄内の米を取り寄せ続けている。庄内の米の安全安心美味に、生産者はもっともっと自信を持って、売り込んでいい。販売ルートを庄内の農家らしい篤実さでつなぎ、体験的に関わる範囲の拡大が望まれている。

 かつて宮沢賢治は「雨ニモ負ケズ」の詩の中で、「一日玄米三合と」と貧しきものの食を表現した。現今普通の食生活では一人一合が、その消費量とも思える。飼料用米が栽培され始めた時、豚や鶏がコメを食べると言うことに強い衝撃を受けた。しかし庄内の稲田が広がる原風景が保たれ、防災上にも大きな役割を果たしている稲田の保持は、経営者の先見の明に拠るものであった。庄内の畜産は、収益を拡大し全国版になっている。多収穫を目標とする飼料用米生産は、価格が安いので、再生産の費用を蓄積し得るまでにいかない課題はある。しかしウクライナ問題一つに考えても、飼料まで輸入に頼らざるを得ない日本農業の脆弱(ぜいじゃく)さからすれば、先祖伝来の田地保有に責任を負う庄内の農家の営々たる奮闘には頭が下がる。

 激烈な猛暑を体験した昨年は、庄内の1等米比率は31%まで下がってしまった。それでも日照時間の積算を確実に実施し、8月こんなにも早くと思うほどに刈り入れた稲は、100%の1等米だったと聞く。「作物は人の足音を聞いて育つ」と古来言われてきたが、愛情を傾けた育成と科学的なデータ、それを活用できる技術の三者融合の生産管理の実施と、仲間同士の研鑽(けんさん)が支えとなる。

 魚類も敏感に水温の変動に対応し、水揚げされる種類の変化が著しい。自然災害の激烈化を最小限に回避し、いのちを護る食の備えをするには、産金官学の結束した地域支援が望まれている。

 山形県の新規就農者は東北トップと聞く。

 新規就農者育成で奮闘する方々に、講話の機会があった。指導体制は手厚く、学び手たちの真摯(しんし)さが印象的であった。鹿児島県沖永良部島のように、全島米生産は止め、花き栽培に切り替えて農業生産高を確保している所もあるが、庄内の地理を活かした景観の美しさは、そこに育まれた精神文化の特異性とともに、広く国際的観光の資源でもあり得る。

 近年は「探求型学習」の学びの成果で、地域課題の解決を模索する高校生たち若者を中核にした感性豊かな提案も相次いでいる。体験を通した地元愛を受け止め、生き残れる庄内の農林水産業の未来像を共有化したい。

 藤島にある県立農業試験場庄内支場(現県農業総合研究センター水田農業試験場)の中場勝氏開発の酒米「雪女神」が、庄内の酒蔵に全国新酒鑑評会で、多くの最高賞金賞受賞をもたらしたように、各エリア連携に拠る未来形成が望まれている。可能性は無限である。高等教育機関が集約されている強みを活かし、庄内の篤実さを活かして、つながり合ってほしいものと願っている。

論説委員 東山 昭子


2024年(令和6年) 1月28日(日)付紙面より

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政治や選挙を身近に 酒田西高 模擬投票を体験

 酒田市の酒田西高校(高橋秀典校長)で25日、市選挙管理委員会(高橋清貴委員長)による選挙啓発出前講座が開かれ、2年生126人が市選管事務局職員の講話や模擬投票を通じ、体験的に選挙について学んだ。

 2016年の「18歳選挙権」導入に合わせ、間もなく有権者となる高校生から選挙・政治に関心を持ってもらい、投票行動につなげてもらおうと、市選管と市明るい選挙推進協議会が独自に、市内の高校や酒田特別支援学校などで実施している。

 コロナ禍の影響で開催自体が4年ぶり。同校としては初の実施となったこの日は、市選管事務局の鈴木真由美さんが「『選挙』が身近になった君たちへ」のテーマでスライドを使って講話。22年7月に行われた参議院議員選挙における市内の年代別投票率は60代の72・52%に対し、18、19歳は26・79%と半分以下だったことを示し、「若者が選挙に行かないと、政策が高齢者向けのものだけになる恐れがある」と注意喚起。進学や就職で地元を離れる時は住民票を移動させるとともに、部活動の大会など投票日に都合が悪い時は期日前投票を利用するなどし、投票に行くよう呼び掛けた。

 生徒たちはその後、架空の候補者名と政策による模擬投票を実施。実際の選挙で使うものと同様の投票用紙、投票箱、記載台を使い、候補者を記入して投票した。立会人・選管職員役も生徒が務めた。

 市選管事務局では「政治や選挙に興味がないという若者が多い。このような機会を通し、興味を持ってもらえたら」と話した。

架空の選挙で模擬投票を行う酒田西高の生徒たち
架空の選挙で模擬投票を行う酒田西高の生徒たち


2024年(令和6年) 1月28日(日)付紙面より

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青瓷の大作 陶美展入選果たす 陶芸家 中村さん(鶴岡) 東京・日本橋で展示29日まで

 鶴岡市大山二丁目の陶芸家、中村秀和さん(55)が、日本陶芸美術協会主催の「第11回陶美展」に9度目の入選を果たした。作品は29日(月)まで東京・日本橋高島屋で展示されている。

 陶美展は重要無形文化財保持者を含む同協会会員や一般による公募展で、伝統的な陶芸作品はもとより、新進気鋭のオブジェなど幅広いジャンルの作品が寄せられる。入選した中村さんの作品は「青瓷(せいじ)輪文楕円(だえん)大鉢」で、長径が50センチ超の大作。青瓷作品は中村さんが長年取り組んでいるもので、一般的な磁器の青磁ではなく、土物の陶器で、何層にも入る貫入の美しさに魅せられているという。

 中村さんが陶芸を始めたのは、地元の高校を卒業後、茨城県窯業指導所ロクロ科修了後、笠間市の荒田耕治氏に師事。1998年に独立し、鶴岡市菱津に工房を構えた。数々の展覧会に入選しており、2021年には酒田市の本間美術館で作陶展を開催したほか、東京都などで個展を開催している。日本陶芸美術協会会員、日本工芸会準会員、山形県美展無鑑査。

 中村さんは「自分が思い描いた物が仕上がった時はうれしい。これからも自分が美しいと思える物を作り続けていきたい」と話していた。

 日本陶芸美術協会選抜展にも出展が決まり、2月14日(水)から19日(月)まで群馬県の高崎高島屋で開催される。また、自宅に「陶 中村展示室」を開設(中村屋菓子店隣)しており、同じく陶芸家の妻・知美さんの作品とともに展示・販売している。開館時間は午前11時から午後4時まで。

「陶 中村展示室」で展示中の青瓷作品の横に立つ陶芸家の中村さん
「陶 中村展示室」で展示中の青瓷作品の横に立つ陶芸家の中村さん

第11回陶美展で入選した「青瓷輪文楕円大鉢」=図録より
第11回陶美展で入選した「青瓷輪文楕円大鉢」=図録より



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