2024年(令和6年) 7月4日(木)付紙面より
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酒田海上保安部は2日、釣り人男性を救助した鶴岡市の漁師5人に感謝状を贈った。
感謝状を受けたのは▽鶴岡市堅苔沢、第二十八勝丸船長、今野勝さん(55)▽同市三瀬、嶺神丸船長、伊関領平さん(40)▽同、同船乗組員、佐藤智弘さん(36)▽同市下川、同、土場喬之(たかゆき)さん(35)▽同市堅苔沢、同、横尾遥輝さん(24)。漁師5人はいずれも県水難救済会(海で遭難した人を救う民間ボランティア団体)の救助員=豊浦救難所所属=を務めている。
酒田海上保安部によると今野、伊関両船長ら5人は今年5月12日午前10時ごろ、鶴岡市堅苔沢漁港の沖合で「釣りをしていたミニボートが転覆し男性が船につかまって漂流している」と海保を通じて救難所から救助要請を受け、第二十八勝丸と嶺神丸に乗船して港を出発。転覆船の船首につかまってしのいでいる釣り人を発見し、救出した。男性は低体温症の危険性もあったが5人の機敏な対応で無事だった。海上交通の妨げにならないよう転覆したミニボートは堅苔沢漁港にえい航した。
鶴岡市の県漁協由良総括支所で行われた贈呈式では酒田海上保安部の相川武司部長(53)が今野、伊関両船長に感謝状を手渡し「素早く的確な対応で釣り人が助かった。深く感謝したい」とお礼の言葉を述べた。
救助要請を受けた当時、伊関船長らは港で魚の選別作業をしていた。今野船長が釣り人男性を船に引き上げて救出。伊関船長ら乗組員3人はクレーンで転覆船を沖合約800メートルの地点から港まで引っ張った。
今野、伊関両船長は「何よりも釣り人が無事で良かった。(誤って海に落ちた男性が)救命胴衣をしっかり着けていたのも幸いした」と話した。