2024年(令和6年) 7月6日(土)付紙面より
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水稲日本三大品種「亀の尾」発祥の庄内町で、同町産の米を中心にオリジナル商品の開発やブランドづくりを行う「山形庄内かめこめプロジェクト」(梅木隆一郎代表)を中心に町内事業者の商品をPRする商談会が4日、同町の新産業創造館クラッセで開かれた。町内の8事業者が自慢の品を紹介しながら、首都圏バイヤーらと商談した。
同町では2022年度より、地元の素材を生かした商品開発や観光事業などに取り組む地域商社・四万十ドラマ(本社・高知県四万十町、畦地履正社長)とタッグを組み、同社からノウハウ提供などを受けながら、「田んぼに水を張り続け、美しい田園風景を守っていく」をビジョンに掲げ、町産品のブランド化事業を進めている。
今回は都内の百貨店や飲食店、通販サイトのバイヤーを招き、同町の商品をPRしようと今年初めて企画した。
この日は、バイヤーら5人と、梅木もち屋、イグゼあまるめ、吉祥ファーム、さくら糀屋、やまと桜、マルハチ、いで葉工望、ハナブサ醤油から担当者ら計約30人が参加。すでに販売が開始されている同プロジェクトの「庄内まるもち」、来月から販売開始予定の同町産の米9種をセットにした「お米の食べ比べセット」などのほか、各事業者のブースには計約70点の品が並び、バイヤーは各ブースを回りながら試食や原材料について質問するなど商談を進めていた。
梅木代表は「町内の業者に自分の持っているものを見直し、さらにいいものを作ってもらいたい。今回の商談を機にバイヤーと関係性を深め、全国展開につなげてもらえれば」、三越伊勢丹の阪根尚樹アシスタントバイヤーは「庄内は自然が豊かで、素材は非常に素晴らしい。ただ、それを伝える力はまだ弱い。地道だが、こうした企画を続けることでまずバイヤーの庄内町ファンを増やすこと。どんなにいいものでも知ってもらえなければ売れない」とそれぞれ話していた。