2024年(令和6年) 7月7日(日)付紙面より
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津波を想定した情報伝達訓練が5日、鶴岡市の海岸線で行われた。湯野浜、加茂、由良、三瀬、堅苔沢の5地区の保育園児や小学生、福祉施設の高齢者ら沿岸住民合わせて約1500人が参加し、有事の際に備えた。
訓練は同市が防災行政無線システムを使って海岸線の市民が速やかに避難できるよう毎年実施している。今回は日本海沖でマグニチュード7・7の大地震が発生し、山形県沿岸全域に大津波警報が出されたことを想定した。
湯野浜小学校(石川敦校長、児童86人)では、防災無線で地震発生の第1報と大津波警報の第2報の情報を聞き、学校から小走りに海抜22・5メートルの高台に避難した。訓練を終えた全校児童に石山勝教頭は「大津波警報が発令された場合、湯野浜地区には11分で到達すると言われている。今回の避難完了時間はちょうど10分。命に関わる『1分の重み』を大切に受け止めましょう」と呼び掛けた。
沿岸地域にある老人福祉施設では施設スタッフと車椅子の高齢者らが、避難にどのくらいの時間を要するか確認した。