2024年(令和6年) 7月14日(日)付紙面より
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奥羽自慢(佐藤淳平代表取締役)の創業300年を記念した「蔵祭り」が13日、鶴岡市上山添の奥羽自慢ホッカワイナリー駐車場で行われた。午前10時のオープン前から大勢の「左党」が訪れ、限定酒(300本)の販売や酒かすの詰め放題、日本酒とワインの試飲を楽しんだ。
奥羽自慢の前身「佐藤仁左衛門酒造場」は1724(享保9)年に創業した。1921(大正10)年に銘柄を「岩の井」から「奥羽自慢」に。2010年、経営者の体調不良で廃業を余儀なくされたが「歴史のある酒蔵を無くすわけにはいかない」と楯の川酒造の6代目・佐藤淳平代表が事業を継承、復活した。現在は20~30代を中心に日本酒「吾有事(わがうじ)」やワイン「HOCCA」を醸造する。
限定酒(税込み1本2000円)のタイトルは「讃」と「百」の文字を合わせた「讃百(さんびゃく)」。精米歩合65%で「吾有事」らしい酸を基調に米のうま味が感じられる一本に仕上げた。
会場には、吾有事ブランドの純米大吟醸「雲の上」や「美糸」などの試飲コーナーが設けられ、訪れた左党は「うまい」「奥深さがある」と笑顔を見せた。
奥羽自慢のスタッフは「300年を新たな出発点に、これからも多くの人に愛され、親しまれる酒造りに努力していきたい」と話した。