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荘内日報ニュース


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2024年(令和6年) 7月25日(木)付紙面より

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働きづらさ抱える人短時間就労支援 無料職業紹介「あしたば」農福連携「あぐりランド」 月山福祉会 馬場町へ開設

 鶴岡市の社会福祉法人月山福祉会(石川一郎理事長)は、就労相談や支援窓口となる無料職業紹介所「あしたば」と、農福連携事業所「あぐりランド」を、同市馬場町に開設した。働きづらさを抱える障害者や引きこもりの人、高齢者ら短時間就労を希望する人などを対象に相談を受け付け、職業訓練などを行いながら、就労の実現を図る。

 月山福祉会は同市中野京田の本部事務所を拠点に障害者向けの福祉サービス事業を展開。ペットボトルのリサイクルをはじめ、トイレットペーパーの加工、農福連携による短角牛の飼育や農産物の生産販売などを行っている。

 運営する施設で生活リズムを整える支援を受けたり、働くための訓練や実作業などの訓練を受けるなどして就労に結び付いた人も多くいる。こうした実績が評価され、昨年度からは生活困窮者自立支援法に基づく鶴岡市の「就労準備支援事業」の委託を受け、障害者だけでなく生活困窮者の就労に向けた訓練なども行っている。

 本年度はさらに、休眠預金の資金を活用した「農福連携による共生社会創造事業」の採択が決まり、公益社団法人フィランソロピー協会から3年間、約2500万円の助成を受けることになった。農業従事者の高齢化や後継者不足で耕作放棄地が増える中、福祉の連携で働き手の確保を目指す。

 「あしたば」で引きこもりの若者や子育て後に就労を希望する女性、短時間労働を希望する高齢者など「潜在的労働力」に働き掛けて求職者の掘り起こしを進め、同時に働き手を求める事業所を募り、求職者それぞれの状況や特性に応じて就労先を提案。実際の就労までの間は、月山福祉会の施設で無料の訓練や実習を積み、就労に備えてもらうことも想定している。共生社会創造事業は、地域内でのネットワーク化も視野に入れており、同福祉会は助成期間の中で庄内一円の他の福祉事業所との連携による就労訓練担い手の枠組みづくりも模索する。

 あしたば・あぐりランドの所長を務める月山福祉会の石川理事長は「ハローワークに求人を出しても人手の確保ができないという話や、一方では1日3時間程度働ければという人も多くいると聞く。将来的な共生社会の地域づくりも考慮し、働きづらさを抱える人たちの就労に向けたマッチングに取り組みたい」と話している。

 就労相談などあしたば・あぐりランドの利用時間は平日の午前9時―午後5時。電話は0235(33)8939へ。

月山福祉会が開設した「あしたば」「あぐりランド」の事務所=鶴岡市馬場町
月山福祉会が開設した「あしたば」「あぐりランド」の事務所=鶴岡市馬場町


2024年(令和6年) 7月25日(木)付紙面より

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兄弟の契りの歴史学ぶ 5年ぶり鹿児島中学使節団来鶴 地元中学生と交流深める

 鶴岡市と兄弟都市の盟約を結ぶ鹿児島市の中学生親善使節団が23日から2泊3日の日程で鶴岡市を訪れ、兄弟の契りの歴史を学ぶとともに地元の中学生と交流を深めている。

 両市の交流は、戊辰戦争(1867―68)で庄内藩が降伏した際、薩摩藩の西郷隆盛(南洲)翁の計らいで処罰が寛大だったという歴史的な縁がきっかけ。戦争後の南洲翁と庄内の菅実秀(臥牛)翁との「徳の交わり」、旧庄内藩士が編み全国に広めた「南洲翁遺訓」を基に、1969(昭和44)年11月に兄弟都市の盟約を締結し、71年からは両市の中学生が1年おきに相互訪問する交流を続けている。鹿児島からの訪問は今回が26回目で、コロナ禍もあって5年ぶりの来鶴となった。兄弟都市盟約は今年55周年の節目を迎えた。

 今回は鹿児島市立桜島中の鎌田典久校長を団長に、20校の生徒会代表ら中学2、3年生の男女20人と引率者の計24人が羽田空港経由の空路で来鶴した。

 初日の23日は鶴岡アートフォーラムで歓迎式があり、喜入中3年の春愛梨さん(14)が「鶴岡の歴史や文化、これまでの多くの人たちによる交流の歴史を学び、鹿児島の人に伝えていきたい」とあいさつ。鶴岡市の布川敦教育長が「鶴岡の中学生との交流を楽しんで鶴岡を身近に感じてもらい、これまでに先輩たちが培った友情を皆さんの後輩たちにつないでほしい」と歓迎した。一行はこの後、市役所に皆川治市長と尾形昌彦市議会議長を表敬訪問。国指定史跡の旧庄内藩校致道館を訪れ、藩校教育や薩摩藩と庄内藩、南洲翁と庄内との関わりなどを学んだ。

 24日は鶴岡市内の中学生22人と南洲神社(酒田市)や加茂水族館、南洲翁ゆかりの松ケ岡開墾場、出羽三山神社を訪れ、夜には旧庄内藩主酒井家第18代当主の酒井忠久さん、菅家第13代当主の菅秀二さんらとの交流夕食会に出席。25日は菅家や致道博物館の見学が予定されている。

庄内藩校致道館で鶴岡との交流の歴史を学ぶ鹿児島の中学生たち=23日
庄内藩校致道館で鶴岡との交流の歴史を学ぶ鹿児島の中学生たち=23日


2024年(令和6年) 7月25日(木)付紙面より

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生育良好 だだちゃ豆初出荷

 鶴岡市特産「だだちゃ豆」が収穫期を迎え、JA鶴岡(保科亙組合長)の本年産初出荷式が24日、同市覚岸寺の同農協北部選果場で行われた。本年産だだちゃ豆の生育はおおむね良好に進み、品質について生産者は「おいしいだだちゃ豆を届けられる」と太鼓判。消費増に期待を寄せている。

 同農協によると、本年産はだだちゃ豆専門部(加賀山雄専門部長)174人が計218ヘクタールで作付け。昨夏の猛暑の影響で、一部に発芽不良が見られたほか、5月中旬の強風で葉の傷みが散見されたものの、その後は順調に生育し、品質や作柄は平年並みまで回復してきている。今季は目標出荷量740トン、販売額は1キロ平均単価1000円で、計7億4000万円を見込む。

 初出荷式には同農協役員と生産者、県、市、全農県本部などから約30人が出席。神事で順調な生育と輸送の安全を祈願した後、保科組合長らがテープカットを行い、この日未明から早朝に収穫された「早生甘露」を積み、京浜方面の市場に向かう第1便の大型トラック2台を送り出した。

 保科組合長は「昨夏は猛暑の影響で相当量が収穫できなかった。今夏は9月中旬まで計画通り滞りなく生産、出荷できるよう、皆さんの協力を願いたい」とあいさつ。加賀山だだちゃ豆専門部長(42)は「栽培管理への生産者の努力もあって、豊作基調になっている。子どもからお年寄りまで一人でも多くの人から、おいしいだだちゃ豆を食べてもらいたい」と話した。

 同農協のだだちゃ豆は「早生甘露」「甘露」「早生白山」「白山」「晩生甘露」「おうら」の順で9月中旬まで収穫が続き、主に関東、関西方面に出荷される。昨夏は特に中盤から後半の品種が高温少雨の影響を受け、全体で645トンの出荷にとどまった。

神事で豊作や輸送の安全を祈願し、特産のだだちゃ豆を全国向けに初出荷した
神事で豊作や輸送の安全を祈願し、特産のだだちゃ豆を全国向けに初出荷した


2024年(令和6年) 7月25日(木)付紙面より

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飛島住民の避難行動調査 能登半島地震の際 公益大生課題や提言発表

 酒田市の東北公益文科大学(神田直弥学長)で19日、「防災の仕組みづくり発表会」が行われ、今年元日に発生した能登半島地震の際、飛島住民たちの避難行動などを調査した学生らが課題や提言などを発表した。

 公益大で演習科目「地域における防災の仕組み作り」を履修する学生が、今年6月飛島に赴き、能登半島地震の際、避難時の意識や行動などを島民から直接聞き取るなどして調査。地震発生時、飛島では観光客などはおらず島民と帰省した人だけだったこと、新年の祭りが行われ、飲酒した人が多かったこと、12月に異例の大雪があり積雪があったことなどが分かった。

 この日の発表会には履修した2―3年生25人が参加。5人ずつ5班に分かれて調査結果を発表した。「能登半島地震から学ぶ飛島の防災」のテーマで発表した班は、島民2人からの聞き取り調査をまとめ、「津波がきているのか、荒波なのか季節によっては判断がつかず、避難が遅れる可能性がある。島内には次に地震がきたら崩れそうな壁がある」など問題点を指摘、「冬場は荒波と風の影響で道が凍っており危険。荒波の高さの指標を取り避難時に参考にする。市職員が車で各地区を回って避難指示をする際、避難者を共に乗せていくのがいいのでは」などと提案した。また、「飛島の防災」のテーマで発表した班は、島民からの聞き取りのほか、実際に避難経路を歩き、「階段の段差が高く、つかめるものがない。街灯が少なく夜道は危険」など報告。「雪などで通れなかった道もあり、避難経路の整備が必要ではないか」などと意見発表していた。

飛島での地震避難時の課題などについて発表する公益大生
飛島での地震避難時の課題などについて発表する公益大生


2024年(令和6年) 7月25日(木)付紙面より

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基本の動き プロの技術学ぶ 田川地区小学生バレーボールクリニック アランマーレ選手が手ほどき

 女子バレーボールSVリーグのプレステージ・インターナショナル・アランマーレ(酒田市)の選手を講師に招いた「株式会社月見プレゼンツ田川地区小学生バレーボールクリニック」が20日、鶴岡市小真木原総合体育館で開かれた。鶴岡田川地区の子どもたちがディグ(スパイクレシーブ)の基礎となる体の動かし方などプロの技術を学んだ。

 田川地区小学生バレーボール連盟(菅原一彰会長)主催、鶴岡市教育委員会などの後援で昨年初めて開催した。月見(酒田市あきほ町)と鶴岡交安(鶴岡市遠賀原)の2社が協賛し、クリニックで選手や子どもたちのTシャツを提供した。

 クリニックには鶴岡市と庄内町の小学5、6年生83人が参加。開講式、ウオーミングアップの後、アランマーレの北原勉監督による技術指導が行われた。

 北原監督は「ディグの際に重要なのは『(球を)見て』『(仲間の声を)聞いて』『(どう対応するか)判断』の3つ。この能力は皆さんの年代が一番成長し、大人になるとほぼ伸びることはない」と説明した。

 また、全日本チームのリベロ選手の動きを映像で解説し「リベロの選手は準備段階のチョッピーステップ、最初の一歩となるベイビーステップ、動き出しがスムーズになるスプリットステップの3つを踏んでいる。どのステップも相手に球を打たれた後に行うのがポイント。ディグが上手になりたいならこの動きをマスターしよう」と呼び掛けた。

 その後、小学生たちはアランマーレの選手のアドバイスを聞きながらステップを練習。レシーブだけでなくボールコントロールや体の動かし方なども学んでいた。

 藤島小6年の中村結春さん(12)は「ディグやスプリットステップは聞いたことがあるけど、その前の段階として2つのステップがあるとは知らなかった。相手に球を打たれた後の動き出しがとても勉強になった」と話していた。

小学生たちがプロ選手からレシーブの動きやボールコントロール、体の動かし方などを学んだ
小学生たちがプロ選手からレシーブの動きやボールコントロール、体の動かし方などを学んだ



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