2024年(令和6年) 7月26日(金)付紙面より
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鶴岡市三瀬の県栽培漁業センターで育てられたヒラメの稚魚放流が、庄内浜の各漁港で始まった。初日の23日は鶴岡市の由良と米子両漁港、遊佐町の吹浦漁港の3カ所にそれぞれ2万5500匹を放した。
育てる漁業の一環として県漁協が実施している。例年、5月上旬にふ化した稚魚は約3カ月で体長8センチ近くに成長。センターからバケツリレーでトラックの水槽に移し各漁港にピストン輸送している。
このうち米子漁港では防波堤のそばにトラックを横付けし、ビニールの筒で稚魚が傷ついたりしないよう海に放した。作業に携わった漁師の土田信明さん(64)=暮坪=は「稚魚は1年ほどで体長約30センチに成長する。漁師が漁獲できるのは放流数の1~2%といわれる。温暖化による海水温の上昇など課題はあるが大きくなって取れることを願いたい」と話した。
ヒラメの稚魚放流は25日に酒田市飛島、30日に同市十里塚海岸でも行う。5カ所を合わせて約10万匹を予定する。