2024年(令和6年) 8月10日(土)付紙面より
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鶴岡市羽黒町川代の農家・齋藤卓さん(38)と麻衣さん(37)夫妻が月山高原の高台で育てているヒマワリが見頃を迎えた。10日から「月山高原ひまわり畑」として一般に無料開放する。今年は鶴岡高専の学生と白鷹町が共同で開発した外来生物「ブラックバス」の魚粉肥料を畑にまいたところすくすくと成長。齋藤さんは「効果はてきめん。これからも外来生物の再利用に少しでも貢献したい」と話している。
稲作や小麦、コンニャクを栽培する齋藤さんがヒマワリを育てるようになったのは十数年前。ヒマワリは土壌を良くする効果があり小麦の輪作として植えている。
広さは約1ヘクタール。6月中旬に種をまき、今月初めに大輪の花を咲かせた。例年、8月下旬まで一般開放し花が終わるとヒマワリの種から油を取ってせっけんを作っている。
ブラックバスの魚粉肥料は「いくら邪魔者の外来生物といっても一つの命。大切に扱いたい」という思いで白鷹町と鶴岡高専の学生が生み出した。齋藤さんが、学生の取り組みをバックアップ。試験的にひまわり畑とコンニャク畑に魚粉肥料をまいて学生が土壌分析した結果、カルシウムが豊富で作物の生育を促していることが分かった。
無料開放に向けて準備を進める齋藤さんは「魚粉肥料の効果でヒマワリの育ちが良く、花の咲き具合もいい。お盆ごろには最盛期になると思う。夏休み中の家族など多くの人たちに来てほしい」と笑顔を見せた。
ひまわり畑では簡易テントを設営し、かき氷やまるい食品(鶴岡市宝田三丁目)が製造した人気の玉こんにゃくを販売する。時間は午前8時から午後5時。駐車場も完備している。