2024年(令和6年) 8月18日(日)付紙面より
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鶴岡市の市街地を流れる内川で15日夜、お盆行事の灯籠流しが行われ、故人の名前を記した灯籠が川面をゆっくりと下った。
内川の灯籠流しは昭和初期から100年ほどの歴史があるという。現在は川端商店会などで組織する実行委員会が実施している。今年は100件を超える申し込みがあった。鶴園橋のたもとで開かれた供養式で、3つの寺院の住職が「三界萬霊」供養の読経を行い、一人一人の名前を読み上げた後、供養したい人の名前や戒名が書かれた灯籠を参加者とスタッフが次々と川面に流した。
鶴園橋と下流の三雪橋の上や川の両岸には、浴衣を着た家族連れなど大勢の市民が集まり、水面をほのかに照らしながらゆっくりと流れる灯籠の淡い光を見つめていた。2019年に69歳で亡くなった弟の供養で参加した同市大塚町の吉良順子さん(77)は「弟は何をするにも一緒だった。15年ほど前に妹の家族を含めてみんなで黒部ダムに旅行したのが忘れられない思い出です。新盆から毎年、灯籠流しをお願いしてきました。来年の七回忌まで続けます」と静かに話した。
一方、この夜は近くのみゆき通りを会場に「盆踊り」も行われ、多くの市民や帰省客らが夏の夜のお盆行事を楽しんでいた。