2024年(令和6年) 8月21日(水)付紙面より
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歌舞伎と日本舞踊、尺八と和太鼓といったジャンルを超えて雅楽を融合させた「雅楽コラボ公演」が18日、鶴岡市黒川の「王祇会館」で行われた。
鶴岡市の尺八奏者、門脇浩紘さんらによる「共舞絆雅大版図(きょうまいはんがだいばんず)」が、幅広い年代の人に雅楽の魅力を知ってもらうとともに、雅楽の多様性を創造し、共有しようと初めて開催した。
出演は酒田市出身の日本舞踊千川流二代目家元・千川貴楽さん、羽黒太鼓保存会、門脇さん、ゲストの鶴岡市出身の歌舞伎役者・中村橋吾さん。創作歌舞伎と尺八のコラボも繰り広げられたほか、「ワインレッドの心」の尺八ソロ演奏、千川さんによる日本舞踊・長唄「七福神」の披露もあった。
歌舞伎と日本舞踊のコラボでは、千川さんと中村さんが「連獅子」の間(あい)狂言「論宗(しゅうろん)」を演じた。宗派の異なる僧が、自分の宗旨の素晴らしさを褒めて言い争ううちに、互いの念仏と題目を取り違えてしまう演目で、滑稽な様子に来場者から笑いがこぼれ、2人の息の合った掛け合いと舞、リズミカルな団扇(うちわ)太鼓と鉦(かね)の音に大きな拍手が湧き起こった。会場には約180人が訪れた。