2024年(令和6年) 8月27日(火)付紙面より
ツイート
料理や介護について学ぶ講座「おとこの介護塾」初講が24日、酒田市交流ひろばで開かれ、参加者たちが料理に挑戦したほか家族や自身の介護、介護のための準備などに理解を深めた。
介護・福祉、健康などに関する講座や体験会を開催している市公益活動支援補助金採択事業の一環で、同市のボランティア団体「ナカマチラボ」(齋藤健太郎代表理事)が主催。家事や地域行事などへの参加経験が乏しい男性にとって「介護」以前に生活関連の知識不足が大きな課題となっている問題に対し、家庭内で女性に偏りがちとされる家事の代表である料理、介護について理解を深めてもらおうと、みどりまち文庫(鶴岡市)、瀬尾医療連携事務所(同)、さかた男塾(酒田市)の協力で今年初めて企画した。この日を皮切りに12月まで全4講。
この日は60―70代を中心に男性10人が参加し、2種類のカレーライス作りに挑戦。中にはかつて料理人として働き料理は得意という人や、数年ぶりに包丁を握ったという人もおり、「適当な大きさってどれくらい?」「肉はいつ鍋に入れたらいいのかな」など参加者同士教え合いながら和気あいあいとした雰囲気で調理していた。
完成したカレーをひと口食べると、「香りが違っておいしい」「うまくできた」と満足気に舌鼓。市内に住む60代男性は「ピーラーを初めて触ったので使い方も分からなかった。調理の段取りやそのための準備が分からず難しかったが、おいしくできて良かった。家でも作ってみたい」と話した。
その後、市社会福祉協議会の主任介護支援専門員・高橋秀典さん(53)が「いざという時あわてないために」と題し、家族に介護や支援が必要になった場合の「要介護認定」の申請手順、介護保険制度、介護施設を利用することで在宅介護の負担を減らす「レスパイト(息抜き)ケア」の必要性などについて解説した。
次回は来月14日(土)で北庄内食援隊の遠藤新悟さん、池田真喜さんが「噛む力、飲み込む力が落ちるとどうなる?―その予防方法について」と題し講演。第3講は10月12日(土)、最終講は12月7日(土)。いずれも調理実習と講話の2本立て。参加費は1回当たり1000円(材料費込み)で、現金かPayPayで。定員は各回とも10人。申し込み、問い合わせはナカマチラボ(ブルー内)=電0234(26)0089=へ。