2024年(令和6年) 9月1日(日)付紙面より
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全国的に米の品薄感が広がる中、鶴岡市上山添地区で30日、「ひとめぼれ」の稲刈りが行われた。生産者によると、例年より1週間ほど早い稲刈りの開始で、新米を求める顧客からの催促もあって、刈り取りを若干早めた。5キロ当たりの販売価格は、生産コスト上昇も加味して昨年より350円高い2400円(税別)に設定した。
この日、刈り取りが行われたのは上山添の菅原和行さん(62)の水田。作付けした7・6ヘクタール(ひとめぼれ、つや姫、コシヒカリなど)のうち、30アール分のひとめぼれを収穫した。当初は9月1日の刈り取りを予定していたが、顧客の強い要望を受け、前倒しした。31日に等級検査を受け、乾燥調製し、同日夕には県内外に発送。他の品種を含め9月上旬には刈り取りに入るという。
菅原さんは「高温の影響があった昨年に比べ、品質も収量も良さそうだ。いつも購入してくれる静岡の客から、周囲の人たちも米が買えなくて困っているからと、例年の6倍の購入希望があった。県外の飲食店からも窮状の声が届いている。品薄感はもう少し続くかもしれない」と話した。