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2024年(令和6年) 9月4日(水)付紙面より

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映画「ゆるし」に込めた思い まちキネで6日まで上映 平田監督舞台あいさつ

 宗教虐待の実態をリアルに描き、東京のミニシアターをはじめ全国的に広がりを見せている映画『ゆるし』が8月31日から鶴岡まちなかキネマで始まった。監督・脚本・主演を務めた平田うららさん(23)が初日舞台あいさつに立ち、作品に込めた思いを語った。平田さんの父の大(まさる)さん(58)は鶴岡市出身で、同市在住の兄家族らと共に舞台を見守った。

 平田さんが映画を撮ろうと思ったのは、宗教二世の友人が遺書を残して自死したことがきっかけ。自身も大学在学中に新興宗教に入信した時に知り合ったという。自身はその後、家族や周囲の人の支えで洗脳も解け、脱会することができたが、そのことで友人を孤独にさせたのではないかと悩んでいた。遺書には「生まれ変わってもお母さんの子でいたい」と書かれていたといい、捨てきれない親への愛を描こうと、三池崇史監督らの元で学び、デビューを果たした。

 映画は、幼い頃から母親が入信する新興宗教を信じる女子高生をヒロインに、母親からの虐待や高校でのいじめなどに苦しみながら葛藤する姿を描いた58分の作品。脚本を書くに当たっては300人以上の宗教二世らに取材。製作途中、さまざまな妨害や中傷などを受けたほか、主演俳優が2度も降板したため、やむを得ず自身が演じた。描かれている新興宗教は架空のものだという。

 平田さんは「なぜ宗教虐待が起きるのか知ってほしかった。映画を見た当事者の方が、(ヒロインの)すずの『私の人生は何だったの』『私を返して』という言葉が刺さったと言ってくれ、私も救われた」と話し、さらに「すずがおばあちゃんに頭をなでられるシーンは私の祖母との思い出でもある。撮影中に亡くなったが、完成させるまで鶴岡には帰らないという覚悟だったので、こうして作品を持って鶴岡に帰って来られ、墓参りもできて良かった」と笑顔を見せていた。

 映画はまちキネで、6日(金)まで上映している。

初監督作品への思いを語る平田さん
初監督作品への思いを語る平田さん



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