2024年(令和6年) 9月10日(火)付紙面より
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庄内一円を自転車で巡るサイクリングイベント「じろで庄内2024」が8日、三川町の道の駅庄内みかわ「いろり火の里」スタート・ゴールで行われた。地元庄内をはじめ内陸や東北各県、全国各地から過去最大となる500人余りがエントリー。210キロ、140キロ、75キロの3コースに、今回新設した45キロのファミリーコースを加え、庄内の自然と食を楽しみながら秋の気配が漂い始めた庄内路を疾走した。
イベントを通じて庄内の魅力発信や交流人口の拡大、サイクリングの普及を図ろうと、庄内地域の有志や企業などで実行委員会(有賀隆一委員長)を組織し、19年に初めて開催。20、21年とコロナ禍で開催を見送り、22年に再開した。大会名はイタリア全土を舞台に開催されているプロロードレース「ジロ・デ・イタリア」にあやかった。
広大な庄内平野、日本海を望む海岸線、出羽三山を眺望できるコースで、ロングライドの210キロに約120人、ミドルの140キロに約220人、ショートの75キロに約140人、新設の45キロに約30人がエントリー。国内在住の外国人の参加もあった。
この日の朝方は時折雨が強くなるあいにくのコンディションとなったが、午前6時から同9時にかけてコースごとに順次、サポートライダーと共にカラフルなスーツを着込んだライダーたちがいろり火の里をスタートした。
じろで庄内に初参加で210キロにエントリーした秋田県横手市の佐々木真さん(50)は出発前、「レースへの参加はあるが200キロを超える長いコースは走ったことがなく、完走目指して頑張りたい。雨でぬれたマンホールのふたなどによるスリップに気を付けたい」と話していた。
今大会は新潟県村上市で自転車店に勤務しながら女性サイクリストとして活躍している野村綾乃さんをはじめ、複数の女性サイクリストがゲストライダーとして参加し、コースに華を添えた。
コースには11カ所のエイドステーションが設けられ、到着したライダーたちへ軽食やドリンクなどを提供した。この日の庄内地方は雨の影響か早朝の気温が20度前後と低かったが、正午には27度前後まで上昇。庄内平野は黄金色に染まった稲穂が広がり、秋の到来を感じさせた。参加者たちは応援の家族やスタッフから声援を受けながら、庄内路を駆け抜けていた。