2024年(令和6年) 9月13日(金)付紙面より
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硬式野球リトルシニアの全国大会「JA共済杯第15回林和男旗野球大会」(7月23―29日、北海道)に出場した酒田リトルシニアの中学3年生メンバー8人が10日、鶴岡市役所を訪れ、皆川治市長らに1回戦勝利の「全国1勝」を報告した。
酒田リトルシニアのメンバーは現在、庄内一円の中学1―3年生27人。6月にあった東北大会(59チーム出場)で3回戦を突破しベスト8に進み、全国大会の出場権を得た。全国大会では1回戦で関東代表の九十九リトルシニア(千葉県)に7―6で逆転勝ち、2回戦は北海道代表の北広島リトルシニアと対戦し、接戦の末に0―2で敗れた。
表敬訪問には、石橋丞汰(しょうた)主将(鶴岡一中)をはじめ、五十嵐由丞(ゆうすけ)選手(鶴岡三中)、冨樫伊吹選手(酒田四中)、村上来登(らいと)選手(同)小澤遥人選手(同)、乙坂啓太選手(立川中)、齋藤栄太朗選手(同)、小林暖選手(同)の3年生全員と、齋藤俊会長、井上芳ヘッドコーチ、保護者らが訪れた。
齋藤会長が大会の試合内容を詳しく報告し、「いずれも接戦で、どちらが勝ってもおかしくない試合で、選手たちにはいい経験になった」と述べた。3年生メンバーは高校進学後も全員が野球を続けると話し、「全国大会でメンタルの大切さを知った」「全国大会の経験を生かしたい」「チームのために、ここぞという時に一本打てる選手になりたい」など、全国大会で得た経験や今後の高校野球への向き合い方を語った。
皆川市長、布川敦教育長が選手たちの健闘をたたえ、「これからも目標を高く持って頑張ってほしい」と激励した。
2024年(令和6年) 9月13日(金)付紙面より
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鶴岡工業高校建築科の生徒を対象にした「現場見学会」が11日、鶴岡市で進められている各建設現場で行われた。
県建設業協会鶴岡支部・青年部(土岐正行部長)が次世代を担う高校生に建設業が果たす役割について理解を深めてもらおうと毎年実施している。
この日は1年生男女22人が参加。▽市立荘内看護専門学校新築工事(鶴岡建設・マルゴ・佐藤組共同企業体)▽西目地区地すべり対策工事(鈴木工務店)▽旧由良小学校校舎等解体工事(誠朋建設)▽市朝日庁舎・消防署朝日分署改築工事(菅原建設・伊藤組・十和建設共同企業体)―の4カ所を見て回った。
このうち、荘内看護専門学校の新築工事現場では組んだ足場を上って建物の土台となる型枠工事を見学した。担当者は「鉄筋コンクリート3階建て(一部鉄骨)で、今の進捗(しんちょく)は3割ちょっと。2026年4月の開校を目指して順調に工事が進んでいる」と説明した。
将来、建築系の地元就職を希望しているという相馬虎輝(とらき)さんは「型枠の構造がとても複雑だった。仕事は大変だと思うが、作業の種類が多くて楽しさも感じた。建設業はインフラ整備だけでなく、多発する自然災害の復興に大きな役割を果たしていると思う」と感想を話した。
2024年(令和6年) 9月13日(金)付紙面より
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地元企業研究の一環
社の理念や人気商品開発次々質問
来月18、19日の学校祭で発表 模擬店販売も
庄内町の庄内総合高校定時制(佐藤りか校長、生徒44人)の3年生が11日、同校近くにある漬物製造のマルハチ(庄内町廿六木、阿部武秀社長)を訪れ、同社の理念や人気商品「やわらか菜」の製造工程などを取材した。
1年間にわたり取り組んでいる「研究課題」の一環としての活動で、生徒たちは取材内容をまとめたポスターを作製し、学校祭が行われる来月18、19日に展示するほか、19日に行われる模擬店でやわらか菜の販売を行う。
同校定時制の3年生は研究課題として「地元企業の研究」をテーマに1年にわたり調べ学習を行っている。今回は同社の秋冬物の主力商品やわらか菜に着目。研究の一環として模擬店で販売するのを前に、PR用のポスターをまとめるために同社を訪問し取材することにした。
この日は3年生4人が同社を訪れ、同社社員の案内で、製造した漬物を全国の飲食店などに発送する「出荷場」、野菜を貯蔵する大型冷蔵庫や新商品の開発を行う「研究開発部」などを見学したほか、自分たちの疑問を商品開発担当者に質問するなどした。
このうち、商品開発担当者への質疑応答では、担当者が「減塩とおいしさのバランスを取るのが難しいが、やわらか菜はおいしくて日持ちする商品になっている」などと説明。生徒たちは「商品開発をする上で気を付けていることは」「やわらか菜のおすすめの食べ方は」「原料を栽培する契約農家の選定基準は何がありますか」など熱心に質問していた。参加した石垣悠月さん(17)は「学校の身近に全国展開している企業があるとは知らなかった。品質管理はすごく厳重にしていると感じた。社員の方のあいさつが生き生きしていた」などと話していた。
2024年(令和6年) 9月13日(金)付紙面より
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初秋の鳥海山を楽しむ「涼風トレッキング」が9日、遊佐町の鳥海山で行われ、参加者が名峰・鳥海山から見渡す景色や色づく植物などを楽しんだ。
鳥海山の魅力を広く知ってもらおうと、NPO法人「遊佐鳥海観光協会」(同町、佐藤仁理事長)が毎年企画、主催している人気のツアー。この日は県内外から30―70代約20人が参加した。
朝から快晴に恵まれ、午前8時40分ごろに同町の大平山荘近くの吹浦登山口から入山。黄色いかれんな花を咲かせるミヤマキリンソウや、鮮やかな青いリンドウを横目に、秋の気配が漂う急坂の登山道を登り切ると、日本海を一望できる「見晴らし台」に到着。秋田県の男鹿半島や酒田市の飛島、新潟県の粟島などが眼下に広がる大パノラマに参加者たちは感激し、しきりにシャッターを切っていた。
その後もガイドを務めた町鳥海山ガイド協会(佐藤正俊会長)のスタッフから自生するハクサンイチゲ、ウメバチソウ、実が熟したオオカメノキなど色づき始めた植物の解説を聞きながら、湿原の広がる清水大神を抜け正午前、7合目にある目的地の御浜小屋へ。東に岩手山、北には岩木山が見え、カルデラの鳥海湖(直径約200メートル、水深約4メートル)と山頂の新山を眺めながらの昼食を楽しんだ。
下りは黄色く色づいたイワイチョウなどが広がる賽の河原から石段を下りて秋田県側の鉾立口へ下山した。東京都から参加した山口昇さん(68)、康子さん(66)夫妻は「鳥海山はいつか来たいと思っていて、やっと念願がかなった。山の大きさを実感し、周囲の山を一望できる楽しみは独立峰ならでは。見晴らし台から見た日本海の大パノラマには感動した」と笑顔で話した。
2024年(令和6年) 9月13日(金)付紙面より
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春季に開催され、庄内に球春到来を告げる「平田杯庄内高校野球大会」が2026年に創設100周年を迎える節目に合わせ、大会名誉会長の平田惇さん(84)=東京都府中市在住=が10、11日の両日、庄内各地の高校野球部を訪れ、球児たちへ再生した練習用ボール計1000個超を届けた。新庄市の業者の協力を得て使い込んでぼろぼろになったボールを修理し、「日が暮れてからの練習でも使えるように」と黄色の蛍光色が施された。
「平田杯」創設100周年へ事業
けが防止蛍光色“再生”硬球
平田杯100周年に向けた記念事業の一環として企画。今春、同大会に出場した庄内の10校(田川6、飽海4)の野球部から破損した練習用ボールを回収し、新庄市の日本ボール合同会社(小川健代表社員)に依頼して“再生”した。同社は2009年から全国の大学や高校野球部、リトルリーグなどから受け付けた硬式野球ボールの修理、再生を手掛けている。
平田さんは10日に酒田飽海地区、11日に鶴岡田川地区の各校を訪問。このうち鶴岡市高坂の鶴岡東高野球部グラウンドでは平田さんが酒井友成主将(2年)に再生ボールを手渡し、「甲子園の活躍は素晴らしかった。蛍光色はけが防止になるので、しっかり練習に励んで」と激励した。酒井主将は「日が暮れてから練習できるのは本当にうれしい。ありがとうございます」と謝辞を述べた。
平田杯庄内高校野球大会は1927年に鶴岡野球協会(現鶴岡野球連盟)初代会長の故平田吉郎翁が「庄内で甲子園に出場するチームを育てよう」と創設。純銀製の優勝杯を用意し、毎年優勝校に贈られている。一時、春季東北地区高校野球県大会庄内地区予選を兼ねて開催していたが、昨秋から春秋県大会の開催方法変更に伴い、今春は13年ぶりに平田杯の単独開催となった。