2024年(令和6年) 9月29日(日)付紙面より
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時代の流れとともに地域から薄れゆく方言を残そうと鶴岡市上山添の櫛引中学校(佐藤大吾校長)の美術部員が「庄内方言かるた」の制作を進めている。「かわりばんこ」「つぼける」「びっき」などの方言に絵札を付けて15セットそろえる予定。出来上がり次第、櫛引地域の保育園や小学校、福祉施設にプレゼントする。
櫛引中美術部(佐藤朱莉部長、部員19人)が今年4月から制作を始めた。両親や祖父母に方言を聞いて調べたり、絵札をデザイン。27日には櫛引中後援会(同窓会)の役員を招いて苦労した点についてプレゼンテーション。取り上げた方言(読み札)は「あ」=あさま、「お」=おらほ、「ち」=ちょす―など。印象的な方言について美術部員は「じょなめる(おしゃれする)が最初、全く分からなかった」「普段の生活の中で使っている『かわりばんこ』が方言だったとは意外。調べるまで標準言だと勘違いしていた」と紹介した。
佐藤部長(3年)は「この半年間、充実した時間を過ごせたと思う。かるたが出来上がったらまず部員のみんなと楽しみたい。私たちが作ったかるたを通じて地域特有の温かみのある方言を末永く残せたら」と語った。
来月26日に同校で行われる文化祭で「方言かるた」の原案を展示し全校生徒に披露する。最終的な仕上げは印刷業者に依頼する予定。