2024年(令和6年) 10月1日(火)付紙面より
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LGBTQ+(性的少数者)への理解促進に向けて、当事者、支援者らが酒田市中心部を行進する「庄内レインボーマーチ」が28日に行われた。秋めいた好天の中、酒田光陵高校ビジネス流通科2年生による「PUTI PUTI」、庄内地域で性の多様化に関する啓発活動を繰り広げる「虹をかける会」(渡部香織、齋藤直美共同代表)のメンバーはじめ全国各地から約80人が参加。性的少数者の権利主張を訴える「ハッピープライド」という呼び掛けを沿道に響かせた。
同市では昨春、性的少数者同士のカップルに婚姻と同等の関係を認める「パートナーシップ宣誓制度」を導入。同制度の周知、性的少数者への理解促進を目的に、ニュージーランドの公用語の一つ「マオリ語」で「花」を意味する「PUTI PUTI」は、虹をかける会と共に昨年に引き続き2回目となるマーチの開催を企画、地元企業の協力を得ながらこれまで検討を重ねてきた。
この日のコースは中央公園(中町一丁目)をスタート、酒田港付近で折り返して再び中央公園に戻ってくる延長約3キロ。同公園で行われた出発セレモニーでは、生徒代表、渡部、齋藤両代表が東北6県はもとより、首都圏や関西圏からの参加者を歓迎。吉村美栄子県知事、矢口明子酒田市長のメッセージを読み上げた。
同市出身のミュージシャン、白崎映美さんの力強い合図で午後2時にパレード開始。参加者は「性的少数者に理解を」などと呼び掛けながら約1時間行進した。同会によると、全国各地で同様のマーチが行われているが、高校生が主体となって実施するケースは珍しく、全国的にも注目を集めているという。
PUTI PUTI代表の松澤英愛(はなえ)さん(17)は「準備は大変だったが、全国の皆さんと楽しく歩くことができ達成感でいっぱい。課題も見えてきたので改善し、来年のマーチは参加者全員がより楽しめるようにしたい」と話した。