2024年(令和6年) 10月3日(木)付紙面より
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業界特化型クラウドサービスなど手掛けるIT関連企業「PLCパートナーズ」(東京都品川区、人見正徳社長)が、酒田市と共に推進する「リモートワーカー新卒採用プログラム」の2期生内定式が1日、同市の酒田まちなかホールで開かれた。入社内定者はいずれも市内在住で来春卒業見込みの学生2人。入社後は酒田に住み続けながらリモートワークで商品開発・管理などの業務をこなす。
同社は2013年4月の創業。建設業における人員負荷状況を可視化し受注・採用計画の構築に向けたサポートを行うクラウドサービスの運営など展開している。同社によると、都市部におけるIT人材不足は顕著。人材確保に関し内閣府に相談した際、政府が22年夏に実施した「デジ田甲子園」で優勝した同市を紹介、さらにITを学ぶ学生が多く在籍する東北公益文科大学と県立産業技術短期大学校庄内校の存在、都内からのアクセスの良さを加味し23年冬、若者の地元定着を図る市と共に同プログラムをスタートさせ今春、1期生3人を採用した。
この日は内定者2人と共に人見社長はじめ同社役員、市関係者が出席。人見社長は今後の成長戦略など紹介し、「あまたの企業・官公庁の中から当社を選択していただき感謝。一緒に仕事ができることを楽しみにしている。能力を発揮し、やりたいことをやれる場にして」とあいさつ。矢口明子酒田市長が「ITについて学んだ学生たちがそのスキルを生かせる企業が酒田には少ない。若者定着の視点からも昨年に引き続き酒田の優秀な若者を採用いただき感謝。内定者は人としての幅を広げ、酒田のために活躍してほしい」とビデオメッセージを寄せた。
人見社長から内定書を受けた讃岐春香さん(22)=公益大4年=は「ITで地域に貢献したい。一日も早く業務内容を覚えて戦力になりたい」、小野寺冬馬さん(21)=産技短大庄内校2年=は「酒田で生まれ育ち一度、首都圏に行った。外から酒田を見た経験を仕事に生かしたい」とそれぞれ抱負を述べた。2人は来春に入社し、市産業振興まちづくりセンター・サンロクを拠点に1期生と共に仕事に精を出す。