2024年(令和6年) 11月1日(金)付紙面より
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高校生が育児について理解を深める「高校生乳幼児ふれあい体験」が29日、酒田市の酒田東高校(齋藤一志校長、生徒470人)で行われ、1年生32人が乳幼児と交流し保護者に子育ての疑問などを聞いた。
将来親になる高校生の次世代育成と、現在育児中の市民との地域交流などを目的に、市が2011年から毎年行っている。同校では家庭基礎授業の一環として、11月1日まで1年生174人に実施。
この日は4カ月―2歳11カ月児とその親12組が同校を訪問。生徒が企画した子どもたちへのデモンストレーションの後、10班に分かれ現在子育て中のお母さん、お父さんに「子どもと一緒の一日はどんな過ごし方になるのか」「いつ頃歩くようになるのか」など育児で気になることや、大変なことを質問した。
「昼夜関係なく数時間おきにミルクをあげなければいけないので、常に寝不足」「産後3―4カ月ごろ、母体の髪がごっそり抜ける時期がつらかった」「抱っこしないと寝てくれず腕が痛くなったが、笑顔や成長が見れた時は幸せを感じる」などの保護者たちの声に、生徒たちは真剣なまなざしで聞いていた。
その後、生徒たちは保護者らから教わりながら、赤ちゃんを抱っこしたり幼児と駆けっこや人形遊びをしたりなど交流。初めは人見知りを見せていた子どもたちも、だんだんと打ち解け笑顔で遊んでいた。赤ちゃんを抱っこした吉田紅砂(こうさ)さん(15)は「赤ちゃんは温かくて良い匂いがした。体験談から改めて子育ての大変さを知り、大人になるまでにもっと勉強し心構えをしておきたい」と将来に向けて話した。