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荘内日報ニュース


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2024年(令和6年) 6月12日(水)付紙面より

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今秋にコンテナホテル開設 酒田・本港エリア にぎわい創出 宿泊棟やサウナ備える集合棟など

 酒田市の酒田港東ふ頭交流施設「SAKATANTO(サカタント)」を運営する「GOOD LIFE ISLAND合同会社」(同市飛島、本間当代表社員)は今年9月、サカタントに隣接する船場町緑地公園エリアにコンテナホテル「SAKATANTO Container Hotel『CAMPS』」を開設する。両施設の相乗効果で本港地区のさらなるにぎわい創出を目指す。

 2022年9月のオープン以来、これまでに30万人を超える市民、観光客が来場し、既ににぎわいの拠点となっているサカタントと連携し、マリンレジャーや食べ歩き、飲み歩きなどで訪れる人はもとより、目的を問わず地域住民からも気軽に泊まってもらえるリーズナブルな宿泊拠点の構築を図ろうと、同社が新型コロナ禍前から構想を練ってきた。

 合同会社構成会社の一つ、仮設機材工業(同市こがね町一丁目、西村修社長)が県から公園エリアの土地約3300平方メートルを購入。このうち約1788平方メートルを建設予定地とし、今年9月上旬に竣工予定の第1期は、20フィートコンテナ(約15平方メートル)を活用した宿泊棟14棟と、トイレやシャワー、予約制貸し切り個室サウナなどを備える集合棟1棟(約60平方メートル)を設置する。コンテナを手掛けるステルスグループ(同市亀ケ崎七丁目、丸岡悠社長)によると、海沿いで塩害を受けやすいことから外部に特殊な塗装を施し、耐用年数は30年余という。

 サカタント管理責任者の松並三男さんによると、コンセプトとして掲げるのは「キャンプ以上、ホテル未満、この地を楽しむための宿泊拠点」。1棟当たり4人まで寝泊まりでき、ベッドやエアコン、冷蔵庫など完備。1泊6000―9000円で2人までは同料金(3人目以降はそれぞれ1000円増し。小学生以下の添い寝は無料)。ウェブ予約、電子決済・コンビニ支払い、24時間対応スマートチェックインを採用する。

 第2期ではホテル群西側に車中泊ができる「RVパーク」を設置する。総事業費は約1億円で、中小企業庁「事業再構築補助金」を活用。10日に県酒田海洋センターで会見した本間代表社員は「市内の宿泊施設不足を補いたい。本港地区がより一層にぎわうよう、さらに努力していく」と話した。

コンテナホテル「CAMPS」の宿泊棟コンテナ。広さは約15平方メートルで、この中にベッド2台、エアコンなど完備する
コンテナホテル「CAMPS」の宿泊棟コンテナ。広さは約15平方メートルで、この中にベッド2台、エアコンなど完備する

会見で事業内容を発表する本間代表社員(右)。左は松並さん
会見で事業内容を発表する本間代表社員(右)。左は松並さん


2024年(令和6年) 6月12日(水)付紙面より

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時間を大切にしよう 常念寺保育園 “144歳”の塔時計を見学

 144歳になりました―。「時の記念日」の10日、鶴岡市睦町の常念寺で近くの常念寺保育園(田中英嗣園長、園児131人)の園児が国内最古の塔時計を見学した。

 この日は園児74人が常念寺を訪問。渡邊剛紀副住職が「今、塔時計は休んでいますが当時は鶴岡の人に時刻を伝える大切な役割を果たしていました。生活のリズムを刻む時間を大切にしましょう」と寺院の書斎にある塔時計の歴史を分かりやすく子どもたちに伝えた。

 園児は「♪コチコチカッチンお時計さん、コチコチカッチン動いてる」と時計の歌を合唱。時間とともにモノを大切にする心を学んだ。

 常念寺にある塔時計は1881(明治14)年に時計商で技術者の金田市兵衛が製作した。旧西田川郡役所にあったが、その後、常念寺に移された。裏側にあった「銘文」から国内最古の塔時計と分かり1984年に鶴岡市指定有形文化財に、今年4月に県指定有形文化財に登録された。

渡邊副住職から塔時計の歴史を聞く常念寺保育園の園児たち
渡邊副住職から塔時計の歴史を聞く常念寺保育園の園児たち


2024年(令和6年) 6月12日(水)付紙面より

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鶴岡の食文化を未来へ 「和食」全国巡回展に合わせ座談会

 つるおか食文化創造都市座談会2024「食文化の伝統と創造」が9日、鶴岡市の鶴岡アートフォーラムで行われた。同館で開催中の全国巡回特別展「和食~日本の自然、人々の知恵~」に合わせたイベントで、同展監修を務めた佐藤洋一郎さん(ふじのくに地球環境史ミュージアム館長)をはじめ、鶴岡市の食文化に関わる人たちが地域で受け継がれてきた食文化や未来への思いを語った。

 今年12月にユネスコ食文化創造都市の認定10周年を迎える鶴岡市では、節目の年に合わせた記念事業として特別展や食文化体験、まち歩きなどさまざまな関連イベントが行われている。

 座談会は記念事業の一環として鶴岡アートフォーラムと市教委の主催で実施した。登壇者は佐藤さんのほか山形大農学部の江頭宏昌教授、合同会社Maternal(マターナル)の小野愛美代表、DEGAM鶴岡ツーリズムビューローの中野律さん、市食文化創造都市推進協議会の俵谷敦子さん、山形大名誉教授の平智さんの6人。市民など約40人が聴講した。

 平さんが進行役を務め、食文化の伝統と創造に絡めた「過去、現在、未来」をテーマに、庄内の食の魅力や思い出などを登壇者が語った。

 この中で金山町出身の小野さんは鶴岡市内の日本料理店で勤務した時の体験として「お客さまから『今日のカレイはなんだや』と聞かれ、『ヤナギガレイです』と返したら『クチボソでねなが』とがっかりされた。なんて口が肥えた人たちのいる地域だろうと驚いた」とエピソードを披露した。

 また、江頭教授は「国登録無形民俗文化財に登録された庄内の笹巻は、地域によって形や色、作り方などさまざまな違いがある。中身が黄色の南庄内の笹巻は、灰汁(あく)で煮ることと笹の葉が着色に大きく関わっている」と解説し、他の登壇者からも驚きの声が上がっていた。

 食文化の未来に関して佐藤さんは国内の自給率の低さについて言及。「耕作放棄地が増えてクマやイノシシが出没し、食料を作ることがさらにままならなくなる。30年後この国はどうなっているのか、現在の若者は目の当たりにすることになる。食べ物を守ることは生活を守ること。未来に向けていま、しっかりと考えなくてはならない」と警鐘を鳴らした。

庄内の食文化に関わる登壇者たちが、地域食の伝統と未来への創造について思いを語った
庄内の食文化に関わる登壇者たちが、地域食の伝統と未来への創造について思いを語った


2024年(令和6年) 6月12日(水)付紙面より

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機転利かせた行動たたえる 不明の高齢夫婦無事保護 酒田の夫婦に感謝状 酒田署

 家族とはぐれ遭難していた高齢者を保護したとして、酒田警察署(小川広治署長)は10日、酒田市北俣、パート従業員、阿部啓(ひらく)さん(67)と、妻のまり子さん(65)に感謝状を贈った。

 同署によると、先月16日午前7時ごろ、啓さんが自宅近くで草刈り作業をしていたところ、山の方から70代女性が手招きしながら歩いて来た。「山で遭難し夫とはぐれてしまった」などと話したことから女性と自宅に戻り、まり子さんに事情を説明。まり子さんは女性におにぎりとお茶を手渡すなど保護した後、110番通報し駆け付けた同署員に引き継いだ。

 女性の話と歩いて来た山の方向が食い違っていたため、阿部夫妻は「女性の夫も近くで遭難しているかもしれない」と車で近くの山を探したところ、同日午前8時ごろ平田地域の山中の林道で普通乗用車と近くに座り込んでいた80代男性を発見。声を掛けると「山で妻とはぐれた。車の鍵を妻が持っていたので乗れなかった」などと話したことから車に乗せて下山し再度通報、同署員に引き継いだ。

 遭難した2人は前日の15日午後0時半ごろに山菜採りのため入山したが、夜になっても2人とも帰ってこなかったため家族が行方不明者届を出していた。

 この日の贈呈式は同署で行われ、小川署長は「地域に詳しい住民の視点だからこそ分かったこと。機転を利かせた行動に感謝しかない」とたたえ、2人に感謝状を手渡した。

 啓さんは「本当に無事見つかって良かった。2人が再会できたのを見て安心した」、まり子さんは「けがなく無事に帰ることができて何より。通報は緊張したが無事連絡がついて良かった」とそれぞれ話した。

遭難した高齢夫婦を保護した啓さん(左から2人目)とまり子さん(同3人目)
遭難した高齢夫婦を保護した啓さん(左から2人目)とまり子さん(同3人目)



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