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荘内日報ニュース


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2024年(令和6年) 9月12日(木)付紙面より

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茂木自民幹事長大雨被災地視察 酒田市大沢、竹田地区など 「最大限の支援策を」

 自民党の茂木敏充幹事長が10日来県し、7月の記録的大雨で甚大な被害が出た酒田市大沢、竹田両地区などを視察。茂木氏は「最大限の支援策で、日本有数の穀倉地である庄内地域でしっかり営農できるよう環境整備を進める」と述べた。

 大沢地区は地区内を流れる荒瀬川が決壊・氾濫した影響で大量の土砂が流れ込み、家族と共に避難中だった女性=当時(86)=が亡くなったほか、多くの家屋や水田に被害が出た。一方、竹田地区は大量の雨水で排水が追い付かなくなったため「内水氾濫」が発生、多くの住宅や農業施設が浸水したほか、国土交通省の排水施設「竹田排水機場」が被災、現在も復旧していない。

 鈴木憲和農林水産副大臣(衆院山形2区)と共に午後2時ごろ、大沢地区の荒瀬川右岸域に到着した茂木氏は、安川智之副市長ら市関係者から被災状況の説明を受けた。

 大雨で高さ2メートル近くまで浸水した竹田地区のJA庄内みどり松山カントリーエレベーターでは、安川副市長が▽災害復旧事業の早期採択と推進▽河川改修・治水対策促進のための事業予算の確保▽農業経営の再開への支援―など9項目、同JAの田村久義代表理事組合長が▽災害復旧国庫補助事業の補助率かさ上げ▽農作物の減収・収穫皆無に伴う早期の認定―など4項目を盛り込んだ要望書を茂木氏に手渡した。茂木氏は「農は国の基。崩してしまってはいけないという思いで対策に取り組みたい」と述べた。その後、最上町も視察した。

酒田市大沢地区で被災状況の説明を受ける茂木幹事長(中央)
酒田市大沢地区で被災状況の説明を受ける茂木幹事長(中央)


2024年(令和6年) 9月12日(木)付紙面より

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好きを仕事に地元で働く意義 COCOSATO阿部彩人さん 大沢地区での経験思い語る

 地元で就職することの意義について考える「MIRAINIアカデミー」が6日夜、酒田市の酒田駅前交流拠点施設ミライニで開かれ、市地域おこし協力隊員を歴任し現在、合同会社「COCOSATO」の代表を務める阿部彩人さん(44)=同市漆曽根出身=が自身の経験などを語った。

 ミライニが主催。庄内地方で多方面にわたり活躍している人から話を聞き、若者から地元進学・就職を考えるきっかけにしてもらおうと2021年度から企画、本年度から「MIRAINIアカデミー」と名称を一新した。

 この日は小学生から70代まで約50人が参加。阿部さんは「好きを仕事にしながら大災害に被災した地域と生きる道」と題し、大学進学で上京した当時を振り返り「子どもの頃は早く東京に出たかったが、東京では庄内の魅力に気付き、東京で就職後も庄内の魅力発信活動などに取り組んだ」と自身の考えが変化した心情を語った。

 「地域づくりや地域おこしに正解はなく、地元住民と一緒につくっていくものだと思う」と、2018年から古里にUターンし、八幡地域、大沢地区の地域おこし協力隊、21年から同地区集落支援員として行った活動や内容について紹介。7月末に大雨被害に遭った経験などにも触れ、大沢地区のシンボルとなった「大沢『大』文字」に関する動画紹介では、被災前の大沢地区の風景が流れ「もう同じ映像を撮ることはできないけど、また住民が集まってにぎわうことができるようになると信じている」と話した。

 “好き”を仕事にし、人生を“面白く”していくこととして、「『できる(かもしれない)』と信じてやってみることで、世界は無限大に広がり、新たな人との出会いも生まれる。挑戦の結果、達成できなかったとしても、人生において無駄な経験は一つもない。何でも挑戦してみることが大事」と。「自分がこの世にいなくなっても、自分たちの暮らしや活動は100年後、1000年後の地域に残っていく。誰かの“好き”が残る地域は良い地域だと思う」と呼び掛けた。

自身の経験や活動について語る阿部さん
自身の経験や活動について語る阿部さん


2024年(令和6年) 9月12日(木)付紙面より

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東北大主催研究発表会「サイエンスデイAWARD2024」 ジュニアドクター鳥海塾 4賞受ける

 東北大学(仙台市)が主催した研究発表会「サイエンスデイAWARD2024」(今年7月、同市)で、酒田市の東北公益文科大学(神田直弥学長)による小中高生を対象にした教育プログラム「ジュニアドクター鳥海塾」の塾生15人が研究成果を発表。鳥海塾として4つの賞を受けた。

 「知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造」を掲げ、子どもたちの科学的なものの見方や考え方について評価する同AWARDは2007年の創設。鳥海塾の塾生も21年の開講から毎年参加し、今年は第2段階に「進級」した小学6―高校1年までの受講生が▽和算を通した数学問題作成方法▽避難遅延や二次被災の可能性を現象させる防災マップの作製研究▽センサーを使った天気予報―など15テーマに発表。鳥海塾として▽東北大学・チャレンジング―クエスト賞▽I―SCIENCE賞▽心に鮮やかインプレッ賞▽テクノロジー&コミュニケーション賞―の4つを受賞した。

 7日に受賞発表会が公益大で行われ、9人の塾生が出席。神田学長が「皆さんの努力と心に響く研究を行ったからこその結果。一人一人の研究が地域の未来を切り開くと信じ、共に活動してきたことが評価されうれしい。半年後の報告会も楽しみにしている」とあいさつ。公益大ジュニアドクターセンター長を務める広瀬雄二教授(情報処理)は「受賞は決してまぐれではない。発表を通して真剣に取り組む多くの仲間にも出会う機会にもなったと思う。未来に共に進んでいきましょう」と激励した。

 塾生を代表して阿部哲奨(てっしょう)さん(酒田東高1年)は「広い年代の大勢の人から発表を見てもらう良い機会になり、普段思いつかない意見なども聞くことができ、とても良い刺激、経験になった。賞をもらえたことで今後の研究もさらに頑張れる」と話した。その後、塾生たちが自身の研究成果を発表した。

「サイエンスデイAWARD2024」で鳥海塾は4つの賞を受賞
「サイエンスデイAWARD2024」で鳥海塾は4つの賞を受賞


2024年(令和6年) 9月12日(木)付紙面より

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華やかステージ “芸術の秋到来” 第68回酒田市民芸術祭の開幕式典・公演

 68回目を迎えた酒田市民芸術祭の開幕式典・公演が8日、同市の希望ホールで開かれた。式典に続いて行われた公演では、「伝えよう酒田の風景―四季の移ろいの中で」をテーマに、市芸術文化協会(村上幸太郎会長)に加盟する洋楽・邦楽・合唱など13の個人・団体が華やかなステージを繰り広げた。

 市民芸術祭は1957年、市と市芸文協が始めたもので市町村単位の芸術祭としては県内で最も長い歴史を誇る。本年度は来年1月中旬まで約4カ月にわたり、絵画や写真、書、華道などの展示、声楽、器楽、舞踊といったステージ発表、茶会、かるた大会など計42事業が予定されている。

 開幕式典で、安川智之副市長が「長い歴史を紡いできた芸術祭は、幅広い世代の発表が見られる貴重な機会となっている。今日を皮切りに、広く市民に芸術と文化を楽しんでもらえたら。各所で活躍される皆さまの芸術に期待している」とあいさつ。村上会長は「今年はこれまでと趣向を変えた公演を開催した。テーマに沿った参加者一人一人の心に響いた風景、心象、想像を表現していただき、見る人に多様な四季を楽しんでもらえたら。広く酒田の風景を語り合い、見つめ合う機会になれば」と述べた。

 公演は、阿蘇孝子さん(酒田詩の朗読会主宰)による同市出身の詩人・故吉野弘さんの詩「雪の拳」の朗読で幕開け。酒田フィルハーモニー管弦楽団、日本舞踊千川流、備前音楽スタジオなどの会員らが日頃の練習成果を館内に響かせた。プログラムを区切らず、スクリーンに映像や画像を映し演者が入れ代わり立ち代わり登壇する四季の移ろいを表現したステージ演出に、客席からは公演ごとに大きな拍手が送られていた。

 式典の席上、各分野で芸術文化の振興に貢献した功労者4人を表彰。また、同ホールのホワイエをフルに活用し酒田市華道会、全酒田写真連盟、庄内傘福研究会などの会員らの作品展示、酒田三曲協会、八千代会によるミニコンサート、体験会なども行われ、市民らが芸術に親しんだ。

功労者は次の通り。(敬称略)
 池田瑞穂(69)=石の会、伊藤亮一(81)=庄内岳風会、小野寺勇(85)=日本九重流酒田詩吟同好会、富樫久作(62)=酒田吹奏楽団

酒田に芸術の秋到来を告げる市民芸術祭が開幕した
酒田に芸術の秋到来を告げる市民芸術祭が開幕した

功労者表彰で一人一人に賞状を手渡す村上会長(左)
功労者表彰で一人一人に賞状を手渡す村上会長(左)



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