2019年(令和1年) 7月6日(土)付紙面より
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車いすバスケットボール体験教室が4日、鶴岡市立朝日中(土井浩貴校長、生徒88人)で行われた。人権啓発活動の一環として、法務省から鶴岡市が委託を受けた。「心のバリアフリー」を目的に健常者、障害者の共生を図る意識を育てようというもの。
この日は仙台市のクラブチーム「宮城MAX」から岩佐義明前監督(61)と男子・菅原志朗選手(41)、女子の日本代表・萩野真世選手(26)の3人が訪れた。
パラリンピック出場レベルの技術が高い選手に会うのは初めてという生徒ばかりだっただけに、最初は緊張気味だったが、シュート練習、ミニゲームなどを指導され、体験していくうちに、歓声が大きくなった。車いす同士が激しくぶつかり合うのは当たり前であることに驚いていた。
岩佐氏は現在、パラリンピック女子日本代表監督を務めている。来年の東京開催に「強敵ばかりだが、メダル獲得に向け頑張りたい」と語り、海外遠征には電気釜を持参し「試合前、ご飯を炊いて、おにぎりを頬張る。それが選手たちのエネルギー源」などエピソードも披露。萩野選手は「世界の人といろいろ出会いがあり交流できる。生活の幅が広がった」と話した。
B2リーグ山形ワイヴァンズのユースチームに所属する小野寺礼君(2年)は将来プロ選手になるのが夢。車いすバスケは初めてだったが「腕だけでシュートを打つのは難しかった。2人の選手ともアスリートとしての意識が高かった。見習いたい」と新鮮な体験だったことを話していた。