2021年(令和3年) 12月4日(土)付紙面より
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鶴岡市宝田二丁目の鶴岡第二中学校(土井浩貴校長)で2日、企業訪問発表会が行われ、今秋に1年生が地元企業を見学した感想を語った。
鶴岡市内にある企業がどんな仕事をしているのか関心を持ち、将来の進路につなげようと同校が今年4月から取り組んでいる「キャリア学習」の一つ。1年生125人が数人ずつのグループを組み、今年10月5、6の両日、市内の企業7社を訪れた。
この日は訪問した1年生と受け入れた企業の代表者や担当者が参加。このうち慶應義塾大先端生命科学研究所(メタボロームキャンパス)を見学した生徒は「一度の検査で複数のがんリスクを知ることができる検査器を作っていることを学んだ」「メタボローム解析すると約30分で2000種の細胞が分かることに驚いた。自分もやりたいことを見つけて実現できるよう努力したい」と発表した。
同研究所の担当者は「スライド映像を使ったプレゼンテーションのコツは文字をたくさん書き込まないことと、説明するときに原稿を棒読みしないこと。短い時間でよくまとめていたがその2つを工夫すると、もっと良くなる」とアドバイスしていた。オリエンタルモーターの担当者は「企業訪問の感想の中で一番うれしかったのは『将来、就職先に考えたい』と思ってもらった点。できれば地元企業で活躍する人材になってほしい」と生徒たちにエールを送った。
2021年(令和3年) 12月4日(土)付紙面より
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鶴岡市で今月17日に行われる「観音様のお歳夜(としや)」に向け、冬の風物詩「<切山椒(きりさんしょう)」が市内の各菓子店で作られている。
切山椒は、もち米に黒糖とサンショウの粉を練り込んで作るそば状のお菓子。鶴岡市では明治時代に、一日市町にあった老舗菓子店「長崎屋」の8代目・佐藤甚右エ門が、浅草の仲見世の西の市で見つけたものに着想を得たことで伝わったとされている。当時は菓子作りで出るくずを乾燥させ、石臼でひいた粉に黒糖とサンショウの粉を入れて細く切ったものを販売していた。
また、同市では厄よけとしてサンショウの木を庭先に植える習慣があり、一度に多くの実をつけることから子孫繁栄を象徴。毎年、同市本町二丁目の七日町観音堂で行われる「観音様のお歳夜」のだるま市で、縁起物として切山椒を販売している。
菓子店「木村屋」(吉野隆一代表)では、11月中旬から同市覚岸寺のファクトリーストアで製造を始め、今月16日まで約2万箱(1箱170グラム)を作る予定。白糖と黒糖の2種類で、価格は1箱540円(税込み)。店頭とネットで販売している。
吉野代表は「白糖はサンショウのぴりっとした後味が口の中に広がり、黒糖はよりまろやかな味わい。コシの強い食感も味わってもらいたい」と話した。