2022年(令和4年) 4月28日(木)付紙面より
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酒田市出身の若者2人が昨年12月に立ち上げた合同会社「地域総合商社」(同市東泉町六丁目、伊藤捷代表社員)は、日本酒とラーメンという酒田の「二枚看板」に関係したまちおこしイベントを企画、大型連休から6月末にかけて繰り広げる。このうち飲み比べをメインとした日本酒イベントは、酒田駅前交流拠点施設「ミライニ」内にオープンする市立中央図書館(桝谷泰裕館長)がバックアップ。2人は「慣れ親しんだ地域で輪をつくりやすい。酒田が元気になるイベントを企画・展開したい」と意気込む。
同社を設立したのは、県立酒田西高時代に同級生だった伊藤代表(26)と、業務執行役員の政木佑也さん(26)。伊藤代表、政木さんとも大学卒業後、別々ながら都内の不動産関連企業に勤務。連絡を取り合う中で、「お世話になった酒田に恩返ししよう」と一念発起しUターン。これまでの経験を生かして不動産、イベント企画・展開を手掛ける同社を立ち上げた。
まちおこしに向け目を付けたのが日本酒とラーメン。29日(金)にスタートする「酒田出逢い酒」は、酒田・遊佐両市町にある全9蔵の地酒を飲み比べ、自分に合ったものを発見してもらうもの。「特に若い世代の日本酒離れが著しい。消費拡大に向けて自分に合った酒を見つけるきっかけになれば」(伊藤代表)という。
駅前の新拠点オープンに合わせ周辺部にある▽駅前酒場「Q吉」▽居酒屋「六歌仙」▽酒肴屋「伊藤家」▽フランス風郷土料理「ル・ポットフー」―の4店舗で実施し、注文した人には9蔵の酒粕で造った塩をブレンドした、さかたの塩(同市宮海、大川義雄社長)オリジナル「酒粕塩」をプレゼントする。イベントは5月8日(日)まで。これに合わせ同5日(木)に開館する中央図書館では、日本酒をはじめ酒類、塩関連の蔵書を集めた企画展「酒田出逢い酒」を実施する。
一方、日本酒イベント終了後の同9日(月)に始まるラーメンイベントは「麺恋(めんこい)の! 酒田んめもの巡り旅」。同市の東北公益文科大学ラーメン同好会「麺恋の」が協力し6月30日(木)までの期間中、市内の▽満月▽麺工房「さらしな」▽酒田ラーメン「照月」▽三日月軒緑ケ丘店▽アイアイひらた食事処「南麓」―の5店でラーメンを食べてスタンプを集めると、同好会監修の袋麺「山形W塩ラーメン」をプレゼントする。
2人は「開催にあたっては多くの支援を頂き感謝。2回、3回とイベントを重ね、酒田に元気を与えたい」と話した。両イベントとも問い合わせは午後2―5時に伊藤代表=電080(1660)1214=へ。
2022年(令和4年) 4月28日(木)付紙面より
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鶴岡市議会の4月臨時会が27日開かれ、市は本年度一般会計補正予算に盛り込んで提案した25%のプレミアム付き商品券発行事業について、予算案から削除した。この日の本会議で、事業の内容について議員から異論が噴出し、撤回に追い込まれた。昨年7月にスマートフォンのキャッシュレス決済サービスと連携した消費喚起キャンペーン事業に続く撤回となった。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた地域経済の回復に向けた事業で、発行総額12億円。スマートフォンなどのアプリ版と印刷した紙版の2タイプを計24万セット発行し、1セット5000円分を4000円で販売し、7月からの利用開始予定としていた。
提案した事業予算3億2000万円のうちプレミアム分2億4000万円、事業者への委託料7975万円。これまでのプレミアム付き商品券発行やキャッシュレス決済消費喚起事業の委託料などの経費が、全体事業費の数パーセントだったのに対し、今回は約25%を占めることについて、議員から「税金の使い方としていかがなものか」といった意見、指摘が出された。また「コロナ克服酒井家庄内入部400年記念消費応援事業」とした事業名に関し、「歴史文化を祝う入部400年記念の冠は、事業内容とそぐわず違和感がある」との意見が相次いだ。
議員の「事業そのものは否決したくない。再提案してほしい」との発言を受け、皆川治市長が「議会のさまざまな意見を踏まえ、予算案から発行事業を削除し、訂正する」と答弁した。