2019年(令和1年) 12月31日(火)付紙面より
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全国で唯一、来年の干支(えと)の「鼠(ねずみ)」を局名に含む鶴岡市の鼠ヶ関郵便局に、消印コレクターなどの郵趣家から押印依頼が相次いでいる。30日の時点で約100件。「鼠」の消印入りの年賀状を入手するためとみられる。
日本郵趣協会鶴岡支部会員の長谷川尚士さん(79)=同市陽光町=によると「その年の干支にちなんだ消印の年賀はがきは郵趣家にとって広く知られた楽しみ方」という。「鼠」が局名に付く全国唯一の鼠ヶ関郵便局は、切手や風景印収集を趣味とする郵趣家たちの“チュー”目の的。同郵便局では12年前にも郵頼(郵便依頼)が多数寄せられた。
今月中旬以降、同郵便局に郵頼が続々寄せられてきた。北は北海道、南は鹿児島。地元、内陸からも多い。中には封筒に100通以上のはがきを同封したものも。鼠ケ関出身の佐藤仁志局長(54)は「一般の方からも郵便事業へ親しみを持ち、地域の明るい話題にもなれば」。
同郵便局は来年1月1日、本来休業だが、「山形鼠ヶ関」の文字が入った同局の風景印とともに、令和初の元日「2.1.1」日付も求める郵趣家たちの声に応えようと、特別に午前9時から正午まで臨時出張所として開局する。長谷川さんも足を運ぶ予定。「元旦の開局は英断。40通ほどお願いして、郵趣の仲間に送って喜ばせたい」と話していた。