2024年(令和6年) 9月14日(土)付紙面より
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羽黒山中にそびえる「国宝羽黒山五重塔」の屋根のふき替え工事が終了した。長年の風雨や積雪で傷んだ屋根を20年ぶりに改修した。
羽黒山五重塔は平安時代中期に平将門が創建したと伝わる。高さは約30メートル。室町時代に再建され東北では最古の塔といわれる。1966(昭和41)年に国宝に指定された。
改修は大切な文化遺産を後世に残そうと昨年5月に始まった。約1年半かけてスギの板を重ねる「柿葺(こけらぶ)き」と呼ぶふき替え作業を進めてきた。総事業費は約1億6000万円。このほど改修工事のため取り付けられた足場が外され化粧直しした五重塔がお目見えした。
仙台市から観光で訪れた夫婦は「とても荘厳なたたずまい。建築物とはいえ神様が宿っているような神々しさが伝わる。後世に残したい五重塔ですね」と話した。