2018年(平成30年) 1月19日(金)付紙面より
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出羽三山神社(宮野直生宮司)伝統の「新春かるた会」が17日、鶴岡市羽黒町手向の同神社社務所大広間で開かれ、地元の羽黒一小(土井浩貴校長、児童49人)の児童が郷土を題材にしたかるたに挑戦。同校は今春に学校統合で閉校となるため羽黒一小としては最後のかるた会となった。
同神社の社務日誌によると、1950(昭和25)年1月3日に「子供氏子会のかるた会」を開いたのが始まり。外遊びが制限される冬季の児童相互の親睦と仲間意識の向上、郷土理解を深めることを目的にしている。
使用するかるたは、48(同23)年に当時の鶴岡市公民館が発行した「荘内郷土かるた」と、2003年に当時の羽黒一小の谷口奈美子校長が制作した「出羽三山かるた」の2種。同神社所有の郷土かるたは学校へ貸し出し、冬休みに町内会ごとに子どもたちが練習を積んできた。
この日は全校児童が参加。学年ごとに車座になり、「読みます」の掛け言葉で真剣な勝負を展開。「流人となって天宥法印新島へ」「須賀の滝心身清める月山の水」「湯殿山大きな岩のご神体」など羽黒っ子にとってはなじみの内容。競技の開始と終了はほら貝が鳴り、本年度に着任した土井校長らは山伏姿で参加し盛り上げた。
かるたは個人と町内会ごとに集計。3年の太谷充輝君(9)は「2回目の競技の時は最初の方で取れなかったけれど最後に取れて、3年連続の学年で1位。いっぱい練習した」と話していた。
同神社では地域と協力しながらかるた大会を継続していく予定という。