2019年(平成31年) 1月4日(金)付紙面より
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第97回全国高校サッカー選手権大会は大会2日目の2日、首都圏8会場で2回戦計16試合が行われた。県代表の羽黒は千葉市のフクダ電子アリーナで龍谷(佐賀)と対戦し、0―3で敗れた。県勢が第85回大会以来12年間遠のいている初戦突破の壁は厚かった。
羽黒は試合開始3分、ゴール前へのロングボールから早々に失点。丁寧なビルドアップを図るも相手の前線からのプレスに奪取され、シュートまで持ち込めずに終わる場面が目立った。前半9分には、自陣ゴール前での守備のクリアミスを起因として相手にPKを与え、追加点を許した。その後も相手2トップによる追い込みと中盤との連動したプレスに苦しみ、自陣ゴール前中央で崩されて3点目を浴び、突き放された。前半終盤にはFW山口快がゴール前に切り込み1対1の場面つくってシュートを放つもポスト左へそれた。
試合が進むと、MFの鈴木怜や嵯峨野凱の2人が流動的にポジションを入れ替えながらボールを動かして隙をつくるプレーや、山口が個人技のドリブルで守備陣を翻弄(ほんろう)してゴール前で好機をつくる場面もあったが、得点には至らずに何度も天を仰いだ。
羽黒の持ち味のスペースを生かしたパスは相手に研究され、効果的に機能しなかった。試合の入り方でも守備に硬さが見え、相手に付け入る隙を与えてしまったのも大きかった。会場に駆け付けた総勢約500人の羽黒応援団にも熱が入った後半は、複数が関わるコンビネーションプレーで見せ場をつくるも1点が遠かった。
星野竜弥主将は「最初の1点が大きかった。何とか取り返せればよかったが」と初戦敗退にぼうぜんとしていた。本街直樹監督は「1点取れれば流れを変えられると思ったが…。球際の競り合いでも力の差を見せつけられ、自分たちのポゼッションサッカーをやるにはまだまだ力不足と痛感」と敗戦を受け止め、「2年連続ノーゴールで初戦敗退。主力で頑張ってくれた3年生を見ている1、2年生からはこの悔しさをばねにしてもらい、また一からチームをつくっていくしかない」と話していた。