2025年(令和7年) 3月12日(水)付紙面より
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春まだ浅い鳥海山中腹のハイキングを楽しむ「早春の鳥海山スノーシューハイク」が8日、遊佐町吉出地区一帯で行われ、スノーシューを履いた参加者が雪原やブナ林を歩き大自然を堪能した。
四季折々の鳥海山の魅力を広く知ってもらおうと、NPO法人・遊佐町観光協会(佐藤仁理事長)が毎年企画している人気ツアー。県内外から20―70代の男女19人が参加した。午前9時半ごろ、スタッフを含め計約30人で町農林漁業体験実習館「さんゆう」を出発した。杉林を抜けたあたりから晴れ始め、太陽に照らされたブナ林などが参加者たちを魅了した。
この日の積雪は約1・9―2・5メートル。雪上に残ったウサギ、テンの足跡や雪景色の笙ケ岳など、冬ならではの情景のほか、発芽し始めた天然キクラゲ、コゲラのさえずり、雪上に顔を出し始めたヒメネズミの足跡などに春の訪れを感じながら登り続け、正午ごろに標高約900メートルの鈴木小屋に到着。眼下に日本海から月山まで一望できる大パノラマが広がり、参加者たちは「ぜいたくな昼食景色」と感嘆の声を上げながら盛んにシャッターを切っていた。