2023年(令和5年) 12月16日(土)付紙面より
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新事業・活動で革新的な商品・サービスを提供する企業を表彰する「第18回ニッポン新事業創出大賞」(公益財団法人日本ニュービジネス協議会連合会主催)のアントレプレナー部門で、慶應義塾大先端生命科学研究所発バイオベンチャー「サリバテック」(鶴岡市、砂村眞琴代表取締役CEO)が特別賞を受賞した。昨年度は同部門でヤマガタデザイン(鶴岡市、山中大介社長)が最優秀賞・地方創生賞を受賞しており、2年連続で先端研発のベンチャー企業による受賞となった。
同大賞は、既成概念や従来の枠組みを超え、変容する社会のニーズを的確に捉えながら卓越した経営により革新的な事業を展開、急成長を遂げている企業や、旺盛な起業家精神を発揮して革新的事業に取り組む経営者を表彰している。
アントレプレナー部門は新事業開始からおおむね5年以内、または会社設立からおおむね10年以内の未上場の企業が対象で、経営者のアントレプレナーマインド(起業家精神)、事業の新規性、革新性、実績などを審査して選定する。本年度は全国から74社の応募があり、このうち9社(うち3社が東北地方)が受賞した。
特別賞を受賞したサリバテックは、「最先端のバイオテクノロジーとAIの融合で、未来型医療を実現する」を経営理念に掲げ、がんのリスクを手軽に検査できる「サリバチェッカー」をはじめとするスクリーニング検査事業を展開。がんを中心とする疾病の早期発見・治療に寄与している。
審査で「唾液を用いたがんリスク検査が簡易に受けられるという手軽さの一方、最先端のバイオテクノロジーと人工知能(AI)を活用した世界有数の技術力を用いて、がんの早期発見と診断・介入が期待される」と高く評価された。
表彰式は先月30日、広島市で開かれた「第19回JNB新事業創出全国フォーラム IN HIROSHIMA」で発表・表彰された。受賞について砂村CEOは「栄えある賞を頂き心から感謝したい。サリバチェッカーは『もっと早い段階で、がんを発見することができたら…』という医師としてのつらい経験と、一人でも多くの患者さんを救いたいという強い思いから生まれた製品。これからもがんの早期発見、早期治療に寄与できるよう尽力する」と喜びを語った。