2024年(令和6年) 2月16日(金)付紙面より
ツイート
青森・むつ産のベビーホタテを使った給食が14日、鶴岡市のあさひ小学校(佐藤英与校長、児童118人)で行われた。
むつ市の主力産業として知られるホタテ養殖が国内で供給過剰となり在庫が増加。国の補助を活用して消費拡大を図る一方、全国青年市長会に属する市長宛てに学校給食で冷凍ベビーホタテを使ってもらうよう依頼した。これを受けて鶴岡市は5カ所の給食センター(鶴岡、温海、朝日、櫛引、藤島)で今年1月から来月12日までシチューとカレーにベビーホタテを入れて小学校26校、中学校11校の小中学生に食べてもらうことにした。
この日の献立はベビーホタテと白菜やニンジン、タマネギ、スイートコーンが入ったシチューにベーコンポテトハンバーグ、ゴボウサラダ、米粉パンと牛乳。ランチタイムで「いただきます」と手を合わせた子どもたちは、さっそくシチューに箸を伸ばし「ホタテは大好き」と笑顔を見せた。
同校で出されたホタテ給食(あさひ給食センターで調理)は先月のカレーに続いて2回目。児童たちは「たくさん食べて青森で養殖している人たちを応援したい」と話していた。
鶴岡市学校給食センター(小林尚志所長)によるとホタテ給食は5センターで合わせて計9回予定し、677キロのベビーホタテを消費するという。
2024年(令和6年) 2月16日(金)付紙面より
ツイート
本年度の県自作視聴覚教材コンクールの受賞者が決まった。庄内関係は3部門で4団体3個人が受賞。このうち鶴岡市の有志7人でつくる「地元の戦争体験者の証言を記録する会」(阿部博行代表)が学校教育部門で、同市の朝暘二小の加賀礼大君(6年)が児童生徒作品部門でそれぞれ最優秀賞に選ばれた。
同会の映像教材のタイトルは「鶴岡と戦争 東京大空襲と鶴岡の空襲―松田二郎さんの体験談―」。前半は東京の空襲を受け本県に疎開した故・松田二郎さんの生前の体験談で、空襲時の様子や両親とはぐれた時に焼け残った映画館で1週間過ごした被災生活などの証言を収めた。後半では、死者4人を出した湯野浜と西郷小の空襲について、当時の学童疎開体験者の手記をもとに被害の大きさを紹介した。映像は市内の小中学校に配布、郷土学習で活用される。
加賀君は「酒井家入部401年 最上義光と庄内藩~酒井家庄内入部の秘密~」と題したプレゼンテーション作品を制作。鶴岡市の丸岡城跡のガイドとの対話や資料館での学習を通じ、最上家の改易や酒井家の庄内入部の背景をまとめた。改易の一因とされる最上家の家督継承については、両親との劇も取り入れるなど、小学生にも分かりやすく紹介した。
表彰式が13日、山形市内で行われ、映像制作を担当した同会の小田悟志さんや加賀君ら受賞者が出席。島貫克彦生涯教育・学習振興課長から表彰状が贈られた。小田さんは「子どもたちにより良い未来を考えてもらう一つの手掛かりになれば」と話し、加賀君は「鶴岡に来た人が庄内藩の歴史を知って良いまちだと思ってもらいたい」と語った。
県自作視聴覚教材コンクールは、郷土の自然や歴史、文化などの学習に適した教材の制作を奨励するため、県教育委員会が毎年開催している。本年度は3部門に映像教材や紙芝居など34作品が寄せられ、それぞれ最優秀、優秀、入選、佳作を選出した。
庄内関係のその他の受賞作品は次の通り。
◇学校教育部門▽優秀賞=日向川サケ物語(西荒瀬コミュニティ振興会)
◇社会教育部門▽入選=河童が語る、中学生ともぐり橋(中村淑子)荒野の庄内を水田に 北館大学公(庄内町風車村エコランド実行委員会)海に建つ風車(素晴らしい遊佐町を心から愛する会)
◇児童生徒作品部門▽優秀賞=鶴岡銀座商店街がおもしろい!(伊藤千陽、鶴岡第一中)