2024年(令和6年) 2月17日(土)付紙面より
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鶴岡市は15日、2024年度当初予算案を市議会に内示した。一般会計の総額は736億7000万円で、23年度当初と比べ29億7000万円、4・2%の増。当初予算としては過去2番目に大きな規模。朝暘五小や朝日庁舎、市立荘内看護専門学校の改築などで増額編成となった。小中学校の給食費無償化、市内の高校生と今春開校する致道館中学校の生徒の通学費支援など若者や子育て世代への支援施策を拡充する。
新年度一般会計の主な歳入のうち、市税は23年度当初比3・3%減の148億877万円、地方交付税は3・2%増の231億675万円を計上。国庫支出金は9・8%増の93億7191万円、県支出金は1・0%増の55億2020万円。ふるさと納税を含む寄付金は16・7%増の24億4157万円を見込んだ。市の借金に当たる市債は普通建設事業費の増加に伴い38・2%増の61億9860万円とした。
歳出のうち人件費は会計年度任用職員への勤勉手当支給開始などで1・7%増の119億1179万円。物件費は委託経費の増加などで3・4%増の103億401万円、扶助費は1・2%増の139億8030万円。借金の返済に充てる公債費は5・8%減の84億1505万円で、人件費・扶助費・公債費を合わせた義務的経費は0・5%減の343億715万円に上る。投資的経費のうち普通建設事業費は、ハード事業費の増額に伴い35・9%増の79億3914万円を計上した。
24年度末の財政調整基金残高は23年度末に比べ4億2200万円減の38億9900万円、24年度末の市債残高は20億100万円減の702億1100万円をそれぞれ見込む。24年度の実質公債費比率は23年度比で0・3ポイント悪化の7・9%の見通し。
24年度の主な事業のうちハード事業関連は、鶴岡西工業団地そばに計画する新産業団地整備に向けた用地取得や実施設計など開発推進5億5528万円、出羽庄内国際村の利活用に向けた改修工事の設計など多文化共生推進7393万円、湯野浜コミュニティセンター大規模改修の実施設計などコミセン改修6540万円、旧朝暘二小跡地活用基本構想の策定150万円、第三学区放課後児童クラブの整備に向けた用地取得や実施設計1億8106万円、来春の開校を予定する荘内看護専門学校の移転新築11億9645万円、新図書館整備に向けた基本構想策定562万円、新学校給食センター整備の検討1203万円、道の駅あつみ移転整備1609万円、朝日庁舎改築8億323万円、27年度稼働を見込む下水道の汚泥資源化(コンポスト化)施設の更新整備8億7307万円、朝暘五小改築20億1982万円など。
ソフト事業関連では、高校生と致道館中学生に対する公共交通などによる通学費支援2162万円、医療的ケア児を看護している世帯を対象に、自宅以外の場所や医療保険適用時間を超えた看護サービスを受けられるようにするなどの支援2664万円、ユネスコ食文化創造都市認定10周年記念事業2907万円、第3期となる中心市街地活性化基本計画策定など中心市街地将来ビジョン推進886万円、4―6月に実施されるJR東日本重点販売地域指定に関連した誘客促進755万円、児童生徒の熱中症事故予防に向けた夏季スクールバス運行など通学対策938万円など。小中学校の給食費無償化は事業効果額として5億5645万円を計上した。
2024年(令和6年) 2月17日(土)付紙面より
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3月3日のひな祭りを前に、春の訪れを告げる風物詩「ひな菓子」作りが鶴岡市内の菓子店で始まっている。
縁起物の鯛や子どもの健やかな成長を願うタケノコ、色とりどりの果物の練り切りなどで型取った鶴岡のひな菓子は、ひな壇に彩りを添える伝統の縁起菓子として親しまれている。
菓子店木村屋(吉野隆一社長)では15日から同市覚岸寺のファクトリーストア工場で製造を始め、今月末ごろに製造ピークを迎える。種類の数に応じて大中小などがあり、店頭や地元スーパー、ネットで販売。電話での注文も受け付けている。
吉野社長は「市内菓子店代々の職人の技で発展してきた鶴岡のひな菓子。この伝統を後世につなげていきたい」と話した。
注文、問い合わせなどは木村屋=電0235(22)4530=へ。
2024年(令和6年) 2月17日(土)付紙面より
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鶴岡市羽黒町川代の就労継続支援B型事業所さくらが丘(社会福祉法人いなほの会運営・加藤景一理事長)で15日、「さくらが丘祭」が行われた。地域の人たちと交流を図ろうという冬のイベントで、コロナ禍以降5年ぶり。寿司処「三幸」(鶴岡市本町二丁目)の川上祐士店主(83)らが訪れ、参加者に握りずしを振る舞った。
イベントには施設に通う障害者や地域の人たちなど55人が参加。近くに住む「ピアノハウス桜ケ丘」の滝沢佳奈子さんらによるオカリナやウクレレ演奏に合わせて障害者が歌ったり室内ゲームを楽しんだ。
恒例となっている三幸の慰問では、川上店主とすし職人の矢島学さん(41)が鮮やかな手さばきでタイやヒラメ、イカ、タコなどの握りずしを仕上げた。 参加者は「おいしい」と舌鼓。川上店主と矢島さんの前にはお代わりを求める人たちの長い列ができた。
川上店主は「今日は午前7時過ぎから仕込みに入りたくさん食べてもらえるよう巻き物を含めて約800貫分用意した。久しぶりに施設の人たちの笑顔を見ることができて何より」と話した。